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【J2:第31節 水戸 vs 栃木】水戸側レポート:個を存分に生かした組織。水戸の強さだけが際立った90分。いよいよ、胸を張って昇格争いへ突入する。(09.08.02)

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8月1日(土) 2009 J2リーグ戦 第31節
水戸 3 - 1 栃木 (19:04/笠松/3,910人)
得点者:32' 高崎寛之(水戸)、51' 遠藤敬佑(水戸)、72' 森村昂太(水戸)、83' 大久保裕樹(栃木)
スカパー!再放送 Ch185 8/4(火)07:30〜(解説:遠藤雅大、実況:関根信宏、リポーター:佐藤愛美)
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果たして「組織」とは何か。その問いに対する答えは千差万別だろう。ただ、日本では1つの型にはめこむことが「組織」だと思われがちだ。しかし、水戸が作り上げている「組織」は真逆の発想と言ってもよい。個を組み合わせて「組織」を作っている。だからこそ、個の能力が最大限に発揮され、選手たちが思い切りプレーすることができているのである。

今季の水戸の戦術のベースは「前線からのプレッシャーが柱」(木山隆之監督)だ。しかし、現在はその戦い方は影を潜めている。「今はゴール前を固めることがよくできている」と木山監督が言うように、DFラインを下げて、以前のように「ボールを奪う守備」ではなく、「ゴールを守る守備」が主体となっている。だからといって、それで水戸のサッカーができていないわけではない。むしろ、「自分たちのストロングポイントを生かしてサッカーをすることが大事」と木山監督が言うように、選手個々の力が以前よりも生きており、水戸らしさが前面に出ることとなっている。今の水戸のサッカーはカウンターサッカーだ。だが、相手をおびき出し、相手の守備陣を手薄にしておくことが、水戸の「強力なFW」(松田浩監督)が最も力を発揮できる形である。チームの現状を考えたとき、今の戦いが最も適していると言えるだろう。1つのやり方をつらぬくのではなく、選手の個の力に合わせてチームを形成していく。それが木山流のチーム作り。それこそが水戸の強さの源なのである。

その中で、高崎寛之の存在は限りなく大きい。強さと速さを発揮し、前線で的確に起点となれる彼がいることでチームとしての戦い方が明確になっている。ただ、攻撃だけでなく、守備でも彼は重要な存在となっている。高崎が個の能力で局面を打開することができるため、攻撃に手数をかける必要がなく、守備のバランスを崩さずにすんでいる。さらに中盤を経由せずにロングボールで攻撃が組み立てられることにより、自陣でボールを奪われて速攻を食らうというケースが少なくなっている。それが7試合でわずか2失点という堅守につながっているのである。

この試合においても、高崎のプレーは輝いていた。栃木に中盤を支配される展開となったが、水戸はDFラインを下げて対応。一見苦しい状況に見えたが、「焦りはなかった」と村松潤は話す。相手が攻撃に人数をかけて前に出てくることで、相手陣内には多くのスペースができることとなる。「空いた裏のスペースを狙っていた」(村松)。水戸はボールを奪うなり、前線の高崎にロングボールを入れて攻めることを徹底。「うまく守れた時間帯もあったが、何回もやられたことで平常心を保てず、やられてしまった」(松田監督)。高崎めがけてロングボールを送り続けた水戸。それが「無言の圧力」(松田監督)となり、32分、51分と栃木のミスを誘い、その隙を突いてゴールを奪った。

シュート数は水戸の12本に対し、栃木は13本。「やろうとするサッカーを選手たちはやってくれた」と松田監督が振り返るように、試合を通してボールを支配していたのは栃木。チャンスの数もほぼ同数。内容ではほぼ互角であった。しかし、この試合を生で見た人は確かな力の差を感じたことだろう。「昨年、つなぐサッカーをやってきて、ある程度できるようになった。今年はよりゴールにつなげるという意識を強く持つようにしている。そのためにも前でプレーすることが大事」と木山監督が話すように、チームとしてのベースをしっかり築いた上で、シンプルなサッカーをすることで攻撃の鋭さは増している。だからこそ、何をやっても「自分たちの形」にすることができている。「自分たちは勝っていくチームになるんだと精神的な強さを身につけた」という木山監督の言葉通り、水戸は基盤づくりから一歩も二歩も進んでいる。「まだ勉強する段階」(松田監督)の栃木とは歴然とした力の差が存在し、それが結果という形で表れたのである。

「昇格できるように頑張ります!」。試合後のヒーローインタビューで、本間幸司はそう言い放った。それは「結果を出してきていることでみんな自信をつけている」と本間が言うように、確かな自信に裏打ちされた言葉であった。つまり、いよいよ胸を張って「昇格」という言葉を口にできる段階に水戸は突入したのである。次節湘南戦、昇格争いへの片道切符をつかみとるために、水戸は立ち向かう。「次が本番」と村松は気合いを込める。水戸クラブ史上に残る大一番となるに違いない。

以上

2009.08.02 Reported by 佐藤拓也
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