7月22日(水)J2 第29節 草津 vs 岐阜(19:30KICK OFF/正田スタ)
スカパー!生中継 Ch172 19:20〜(解説:遠藤雅大、実況:梨子田友和、リポーター:円戸由香)
☆勝敗予想ゲーム
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第1クール、草津の失速は4節・岐阜戦( /jsgoal_archive/result/2009/0325/20090200030620090325_detail.html )から始まった。クラブ初の開幕3連勝を達成し意気揚々と敵地へと乗り込んだ草津は、岐阜の粘り強いサッカーに屈して染矢一樹の一発に沈んだ。草津は続く5節・富山戦でも敗れて08、09年の新規参入組に2連敗、チームの立て直しに時間を要した。草津はもう第1クールと同じ轍を踏むわけにはいかない。
前節、札幌戦( /jsgoal_archive/result/2009/0718/20090200030120090718_detail.html )は薄氷の勝利だった。開始14分で2点をリードしたが、20分にセットプレーから失点を許すと、その後は札幌のサッカーに付き合う形で苦戦を強いられた。「残りの70分は、ひたすら耐えた感じだった」(松下裕樹)。これまでの草津であったならば、追いつかれていたかもしれない。
だが、選手たちは変化をみせた。時間ごとにシステムを変えてきた札幌に対してピッチ内で臨機応変に対応した。「今までは耐え切れずに失点しまう試合が続いていたけど、選手同士で冷静に話し合ってゲームを進められた」(寺田武史)。札幌のプレスをかわすため状況に応じてロングボールを有効に活用するなど、フレキシブルな戦いを披露。勝利への執念をみせた選手たちは、ゲーム終盤に、これまでのような『撃ち合い』ではなく、ボールキープで『試合を殺す』ことを選択し貴重な勝点3をつかみとった。
チーム全体が一丸となった勝利であったことは間違いないが、攻守における立役者となったのは、今や押しも押されもせぬエースへと進化を遂げた都倉賢と、試合ごとに経験を積むGK北一真だ。
都倉の見せ場は、これまでのゴールシーンとは異なっていた。12分、草津はペナルティアーク付近で山崎渡が倒されファウルを獲る。絶好の位置でのFKは、熊林親吾のモノと思われた。そんな先輩のFKを“横取り”したのが都倉だった。「クマさん(熊林)が“押し”に弱いのは知っていたので(笑)、『蹴らせてほしい』ってお願いした」(都倉)。都倉が左足で豪快に捕らえたボールはDFの足元を抜けてゴールへと吸い込まれた。4戦連発14点目は、ヤンチャな後輩のリクエストを受け入れた熊林の寛大な心が生んだゴールでもあった。今節も、得点への執着心をむき出しにして戦うエゴイスト都倉がゴールネットを揺らすはずだ。
そして、守備でチームを支えたのは神がかり的なセービングを魅せた北一真だ。前半から的確なプレーでピンチを防ぎ、後半に札幌が迎えた超決定機も体を張ったブロックで弾いてみせた。ゲームを通じてCKにも果敢に飛び出し、札幌の流れを次々と断ち切った。「自分だけではなくて選手みんなが体を張ってくれた結果が勝利につながった」(北一真)。草津のGK陣は今季途中から、週の合間にGKだけの午後練習を決行。山岸範之GKコーチとGK陣でクロスボールやセットプレーのトレーニングを繰り返してきた。そんな努力の成果がGK全体のレベルを上げ、チームの窮地を救った。今季のアウェイで6勝を挙げている北が、ホーム戦初勝利を勝ち取ったとき新守護神の称号が与えられる。
草津は前節前に廣山望がケガで戦線離脱。20日のトレーニングも別メニューで調整を続けていたため今節も欠場が濃厚だ。ベンチを含めたメンバーは前節とほぼ変わらないことが予想されるため、疲労面も配慮してのゲーム運びが要求される。最近の草津は終盤に運動量が著しく落ちる傾向にある。田中淳は「終盤は死にそうなくらいキツかった」と札幌戦を振り返ったが、運動量が落ちたときにチームとしてどのように対応するかもポイントとなるだろう。
対する岐阜は前節で横浜FCを2−0で下して2連勝。じわじわと順位を上げて、気付けば9位草津に勝点4差の12位を走っている。スタメンの半分以上を占める新卒ルーキーが闘争心溢れるサッカーを展開している。そして、ホーム・長良川で9試合連続負けなしという勢いに乗って、正田スタへとやってくる。経営的に厳しい状況が伝えられる中、チーム一丸となって戦っている印象を受ける。岐阜は、2月の宮崎キャンプで草津と対戦、僅差で敗れたものの激しいプレッシングで草津を苦しめ、その好感触が第1クールの勝利につながった。今節もゲームが終盤まで縺(もつ)れれば、岐阜に追い風が吹くことが十分に考えられる。
J2は折り返し地点を過ぎて、混戦模様がしだいにバラけてきた。1位湘南から4位甲府までの上位陣、勝点40台の5位東京Vから8位徳島までの第2集団、勝点30台の9位草津から13位熊本までの第3集団、そして下位陣。現在、勝点37の草津は今節で勝点を40へ到達させ、第2グループへと“移籍”したいところ。また、ホーム11試合連続未勝利のチームとしては、行く手をことごとく阻んできた『ホームの壁』を本気で崩さなければならない。草津は07年にもホーム11戦未勝利を記録したが12試合目で勝利を挙げた。今節、この嫌な記録にピリオドが打たれることを信じたい。
以上
2009.07.21 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第29節 草津 vs 岐阜】プレビュー:ホームで勝てない草津が、連勝中の岐阜をホームに迎える。新エースと新守護神が、ホーム11戦連続未勝利を止める!(09.07.21)
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