本日、大分トリニータの新監督となるポポヴィッチ氏の就任記者発表が、大分市内のホテルで行われました。
記者会見でのポポヴィッチ新監督のコメントは以下の通りです。
-------
☆溝畑宏代表取締役／原靖取締強化部長コメント

●ポポヴィッチ監督：
「（日本語で）コンニチハ。今日このような席に多くの方に来てもらって感謝をしたい。
　チームは凄く厳しい状況であることは理解している。自分の信念と能力を最大限に活かし“ミラクル”を起こしたい。大分は昨年いい成績を残していたが、今季は勝てないでいる。サッカーは常に新しいことに挑戦し、選手に刺激を与えなければ、このような状態になる難しいスポーツだ。大分の選手はみな可能性を秘め、クオリティーが高い。選手の全ての可能性を引出し、練習でチームの可能性を高めたい。絶対に諦めない姿勢を植えつけたい。あれこれしゃべるより、ピッチ内でどういうことをするのか見てもらいたい。選手はプロになる前、小さい頃はサッカーが上手くなりたいという気持ちでサッカーをやってきたはずだ。サッカーを楽しめる状況をつくりたい。シーズンが終わったときに笑っていられるようにしたい。

　最後に、（７月18日の第18節）浦和戦をみて、素晴らしいサポーターがいるのが分かった。このチームはサポーターに支えられて、いい試合ができている。よい結果を残せ、よい雰囲気をつくれるようにサポーターの力を借りたい。応援して欲しい。大分に来ることができて嬉しく思っている。（日本語で）アリガトウゴザイマシタ」

Q:浦和戦でのチームの印象は？
「監督として見ていない。準備をしてくれたスタッフがいるので、ここで私の評価を話すことはできない。ただ、チーム内では話をした」

Q:前監督のサッカーを引き継ぐのか、それともゼロから自分のサッカーをアプローチするのですか？
「シャムスカ監督がどのようにチームをつくってきたのか、全部見てきたわけではないので分からない。私なりのサッカーをやっていきたい。選手の能力をみて、ベテラン、若手関係なく、試合に出たい、勝ちたい気持ちを持っている選手を起用したい」

Q:どのようなサッカーを目指しているのですか？
「どのようなサッカーが見たいですか？攻撃的なサッカーが見たい？それでは攻撃的なチームをつくりましょう（笑）。選手はこれからの練習では（私のサッカーを理解しようと）身体より頭が疲れると思う。ピッチで起こりえる状況をつくり、アイデアを伝える。１タッチ、２タッチ、３タッチの状況をつくり、新しいアイデアを生み出す。しっかりと頭を整理しないと疲れるだろう」

Q:大分を選んだ理由は？
「大分に来ることは１つのチャレンジだった。厳しい状況でチャレンジしたいと思った。社長や原さんと話しをして、育成型のチームで、選手を鍛えなおさなければいけないと聞いた。ビッグクラブであれば選手を買ってチームをつくればいいが、大分は下部組織と一体となってチームをつくらなければいけない。私は“マジック”をもっているわけではない。日々の練習からチームを構築したい。花を買って見るより、種から水や肥料を与えて、季節や環境に合わせて育てる方が面白い。自分で育てた花はキレイだ。自分の花を咲かせたい」

Q:監督のサッカーを表現するには、テクニックの優れた選手やフィジカルの優れた選手など何が必要ですか？
「ひとつではない。戦術も必要だし、テクニック、フィジカル、フィロソフィーも必要だ。それらが均等でなければいけない。何より大事なのは、自分のポテンシャルを信じること。諦めず、続けることが重要だ。あと、今のサッカーにはインテリジェンスは必要不可欠である」

Q:先ほど“ミラクル”を起こしたいと話しましたが、今までご自身の中でのミラクルを起こした経験はありますか？
「いい質問だ。ミラクル、つまり夢というのは寝ているだけでは起こせない。眠っている時の夢でなく、仕事で夢を達成するのは難しい。私はプロサッカー選手になりたいという夢を信じ、小さい頃からはじめたサッカーを続け、プロ選手になれた。これが私の思い出の中で一番のミラクルだと思う」

Q:ミラクルを実現するための具体的な数値はありますか？
「日々練習し、ひとつひとつの試合に向けて勝つことだけを考える。ひとつづつ勝つこと。それがミラクルを起こす。ミラクルはピッチ内でしか起こせない。ピッチでのすべてを大事にしたい」

以上