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【J1:第18節 山形 vs 磐田】レポート:山形、前半に怒濤の3得点!開幕戦の雪辱を狙った磐田を退ける。(09.07.20)

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7月19日(日) 2009 J1リーグ戦 第18節
山形 3 - 1 磐田 (18:04/NDスタ/10,255人)
得点者:16' 小原章吾(山形)、22' 前田遼一(磐田)、23' 宮沢克行(山形)、27' 長谷川悠(山形)
スカパー!再放送 Ch181 7/20(月)14:00〜(解説:越智隼人、実況:小出匡志、リポーター:成田ひみこ)
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 朝から断続的に降り続いた雨はすっかり上がったが、キックオフの笛のあと、磐田ゴールにだけシュートの雨が降り注いだ。前半だけで14本。山形はここまで17試合の総シュート数が153本、1試合平均9本ジャストとJ1でもっともシュートの少ないチームだが、それだけ攻撃の狙いがはっきりとし、機能もしていた。さらに、27分までにゴールネットを3度揺らし、前半で3−1とリードする。「今日のゲームに関しては45分で決まってしまった」と磐田・柳下正明監督。インパクトでは、6−2と大勝した開幕戦ほどの派手さはないが、磐田のリベンジの灯をいとも簡単に消し去り、開幕戦以降の成長をも示す勝利だった。

「ゲームの入りがよかった」と山形・小林伸二監督。中央で長谷川悠、宮沢克行を経由したボールを宮崎光平がミドルシュート。FW北村知隆がはたいたボールをボランチ渡辺匠がワンタッチでサイドへ展開。両サイドを高く押し上げたなかで、トレーニングではシャドーでこなしているのと同じように、ビルディングアップのボールが磐田陣内で軽快に回っていた。さらに、7分に得た最初のコーナーキックでは、ニアに飛び込んだ長谷川のヘディングシュートがファーサイドのポストをかすめ、磐田がクリアし、逆サイドからのコーナーキックには、西河翔吾がファーサイドでヘディングを先に当てる。セットプレーでもマンツーマンのマークを簡単に外した山形が、一方的にペースを握っていた。

 開幕戦の借りを返しに来たはずの磐田の気迫は、山形のアグレッシブな入りによって骨抜きにされていた。「ジュビロの選手たちはなぜか怖がってプレーしている。怖がって最終ラインが下がりすぎて中盤にスペースをつくってしまった。そのためにセカンドボールも拾われて2次攻撃も受ける」(柳下監督)状況のなか、山形の先制は16分、左からのフリーキックから生まれる。宮崎のボールは、ニアで潰れる山を越えて人気のなくなったゴール中央へ。その落ち際を、相手と競りながら外から入ってきた小原章吾が足で押し込んだ。小原は2試合連続ゴール。

 ただし、それを帳消しにしたのは前田遼一の3試合連続ゴールだった。フリーになった西紀寛の右クロスに、山形の2人のセンターバックに囲まれながらニアでジャンプし、競り勝った。しかし、「今日のミーティングのなかで、試合の入り、前後半の終了間際、得失点後の入り方というのを注意しよう。失点を喰らったあとに気持ちをしっかり立て直していこうということを話していた」(宮沢)という山形に、追いつかれたことで大きな動揺はなかった。チャンスはすぐに訪れる。磐田・大井健太郎をかわしてペナルティーエリア右に侵入した北村のシュートは右ポストを直撃。逆サイドに跳ね返ったボールに、宮沢が飛び込んだ。「素直に転がってきたボールでした。キーパーも出ていて、あとディフェンスが1人カバーに入ったのが見えたので、そこにぶつけないようにというイメージで」気持ちを込めた左足のシュートは、ゴールネットを破る勢いで突き刺さった。さらに、宮沢のゴールからわずか4分後には、長谷川に10試合ぶりのゴールが生まれる。右サイドでボールを受け、相対する茶野隆行をフェイントでかわして左足を振り抜くと、大きな弧を描いた軌道はゴール左隅に吸い込まれた。

 柳下監督は、駒野友一を右に、加賀健一を左に、サイドバックのポジションを入れ替え、右サイドの活性化をはかるが、「駒野自身、今日は非常に出来は悪かったと思います」(柳下監督)と失点が止まった以外の変化は見られなかった。得点を挙げた前田も、足元に収める直前に体を当ててくるなど山形の巧みな守備の前に起点になりきれず、3−1と山形リードで前半を終了した。

 山本康裕が中央から西へ縦のパスを通し、前田が右へ回り込みながらシュートを放って始まった後半、磐田は多くの時間を相手陣内で押し込んで進める。「後半に関しては、非常にアグレッシブに選手たちはプレーしてくれたと思います。点数をなんとか取ろうという気持ちがグラウンド上に表現できたと思います」(柳下監督)。55分には加賀に代えて村井慎二を、60分にはジウシーニョに代えて山本脩斗をピッチに送り、サイドを強化する。山形のシュートを4本に抑える一方、前半は5本だったシュート数は後半45分で7本に増えた。しかし、そのうち決定的なものは、51分に前田が個人技で放ったもの以外ほとんどなかった。山形にしてみれば、「後半は、まず(失点)0でということで、しっかり守備をしてくれた」(小林監督)という試合運び。2点のリードを盾に、ややスペースを埋めながら、余裕をもって磐田の攻撃をかわしていたとの見方がむしろ適切だ。

 85分を過ぎ、磐田の最後の抵抗を試みるが、山形の堅い守備を破るパワーの不足は否めなかった。村井のフリーキックを大井が折り返すも、ゴール前で競ったプレーはファールを取られ、GK川口能活のフリーキックも誰も触ることなく山形側のゴールラインを割った。ロスタイムに山本脩が放ったシュートも枠を外れて間もなく、試合は終了した。

 磐田は開幕戦の雪辱とともに、今季初の3連勝を目指したが、勝点を手にできないままホームへ戻る。後半にはラインを押し上げ修正できた部分はあったが、「点を入れられたらラインを上げるということでは安定した試合ができない。前から行って高い位置で取ってとか、ルーズボールを拾ってという戦いができないと厳しい」(那須大亮)と、反省の多い敗戦となった。早ければ次節から、磐田を降格圏から引き上げた救世主イ・グノが復帰する見込み。快進撃は再び見られるか。

 山形は前節に続き、負傷離脱者を多く出すなかでチームカラーを存分に発揮し、勝点3を獲得。今季2度目の連勝を果たし、順位も一気に11位まで上げた。守備の安定感に加え、「ここ3試合、2点以上取ってゲームが進んでいるということを考えると、少し点も取れるようになってくるのではないかなと思っています」と小林監督も攻撃への手ごたえを口にする。山形のハードワークは健在。この勢いを駆って、次節は越後攻めに出陣する。

以上

2009.07.20 Reported by 佐藤円
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