6月14日(日)J2 第21節 栃木 vs 鳥栖(13:00KICK OFF/栃木グ)
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:松原良香、実況:篠田和之、リポーター:新井謙一郎)
☆勝敗予想ゲーム
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2点目を取れなかった栃木SC。2点目を取り切ったサガン鳥栖。前節、両者の命運を分けたのは、追加点だった。
先手を奪いながら振り出しに戻され、再び突き放す力が栃木には足りなかった。徳島ヴォルティス戦を振り返った松田浩監督は、アンラッキーなオウンゴールによる敗戦よりも、決定機を生み出しながら2点目を掴めなかったことを問題点として指摘した。選手も試合後に加点することの重要性を改めて認識し、強調していた。
20試合を消化した時点で2点を取って勝利を収めたのは第14節の対横浜FC戦のみ(2‐1)。これまで4勝をマークしているが、その内の3勝は1‐0とスコアが示すように、リードを拡げられずに苦しんでいる。楽に試合を運び、相手の戦意を殺ぐには、やはり2点、3点と差をつけなければならない。松田監督は「守備に関してはある程度は計算ができるようになった」と言う一方で、優位に試合を進めるには「攻撃面が問題になってくる」と続ける。得点力の増強を図るには好機を確実に決める力も当然ながら重要だが、ゴールに結び付くような形を数多く作り出すこともまた必要となる。対策として「チーム力の差が結果と内容に出た」(松田監督)第19節のコンサドーレ札幌戦(0‐1で敗戦)を機に、ポゼッションを意識したメニューがトレーニングに組み込まれるようになった。着手してから短時間だが成果は先の徳島戦で現れ、テンポ良くボールを回しながら空いたスペースを上手く突けたことに対し、指揮官は一定の評価を与えた。スピード系の2トップを活かすロングボールを主体とした戦い方に加え、狭いエリアをショートパスで打開し、アタッキングサードまでボールを持ち込む新ルートを開拓したことで攻撃に幅が生じた。
ボールを繋げるようになれば攻撃面の強化が行えると同時に、何度も苦汁をなめてきた試合終盤のゲームマネジメントも可能となる。クリア一辺倒にならずに余裕を持ってボールを扱えれば守勢に回り続けることを回避でき、事故のような失点を喫する確率が下がり、相手の勢いを逆手に取って得意のカウンターを繰り出せる。ポゼッションを高めるにはパス、判断、コーチングなどの質が求められ、まだまだ改善の余地を残すものの、今までとは違うアプローチでイニシアチブを握れる準備は整いつつある。単純にボールを蹴ってしまっていた以前と比べ、少々異なる試合展開が期待できる。
先行されながらも1点を返してから畳みかけ、13戦無敗だった札幌を撃破した鳥栖。身上である粘り強さ、しぶとさが勝機を手繰った。決勝弾を突き刺したハーフナー・マイクは低迷していたチームのカンフル剤となっており、些か雑なボールでも処理してしまう規格外の高さは脅威。危険なボールを送り込む島田裕介とのホットラインが完成されれば鬼に金棒だろう。反撃の狼煙をあげる同点弾を決めた高地系治の2列目からの飛び出しも大きな武器だ。飯尾和也を出場停止で欠くことでDFラインのコントロールに不安を残すが、札幌のシュートを立て続けに防いで逆襲のきっかけを作ったGK室拓哉の存在は頼もしい。序盤から労をいとわずにハードワークし、連勝を飾ることで順位を今季初の一桁台に乗せることを目論む。
「絶対に負けられない戦いが、ここにもある」――。栃木にとって鳥栖戦は第1クールで逃げ切れなかっただけに「自分達へのリベンジ」が懸った一戦であり、「県民の日(正確には試合翌日の15日)スペシャルマッチ」と銘打たれた試合でもあることから、栃木県民の誇りに懸けて絶対に勝点3を譲るわけにはいかない。昨季はファジアーノ岡山を稲葉久人の劇的な一撃で仕留め、感動と興奮を7253人が共有した。郷土愛がもっとも濃縮される日を盛り上げるため、サポーターは独自の動きを起こすなど、鳥栖戦へ向けた意気込みは並々ならぬものがある。選手もサポーターに気合い負けしないようにモチベーションを高めている。2連敗中ということもあるが、今週の練習は普段のいい雰囲気の中にもピリッとした緊張感があった。
だからこそ、言い切れる。今季も昨季以上の好ゲームを提供してくれるに違いない、と。
以上
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★J2クラブサポーターのみなさま!クラブへの熱き思いを旗に!
第3回の撮影予定は6月14日(日) 札幌、栃木、C大阪です。
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2009.06.13 Reported by 大塚秀毅
J’s GOALニュース
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