4月25日（土） 2009 J2リーグ戦 第10節
愛媛 0 - 2 徳島　（14:02／ニンスタ／4,072人）
得点者：1' 徳重隆明（徳島）、3' 石田祐樹（徳島）
スカパー！再放送 Ch182 4/26（日）09:30〜（解説：大西貴、実況：堀本直克、リポーター：重橋秀香）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム
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結果として返り討ちにあった四国ダービーの今季初戦。ホームでの完敗に、愛媛のゴール裏から沸き起こったブーイングはしばらく鳴り止まなかった。この試合の敗北は、他の試合での敗北とは意味が違う。そのことは愛媛の選手も重々承知の上だが、プロとして結果を出せなかった以上、甘んじてそのブーイングを受けるよりほかはない。

それにしても、開始わずか3分で背負ったビハインドはあまりに大きかった。3試合続けて、試合開始直後の失点。金守智哉の負傷というアクシデントもあった。2点目を失った場面では大山俊輔が、ゴールを決めた徳島の石田祐樹にプレッシャーをかけようとして足を滑らせる不運もあった。それなら、愛媛としてはボールの出所を押さえなければならなかったし、連動した守備で味方をカバーする必要があった。この試合で愛媛が採用した4-3-3というシステムを生かす前に、試合が決まってしまったことが残念でならない。

実際、失点を許してから愛媛の反撃が始まった。2点目の失点直後、前半6分に愛媛は大山から大木勉、横谷繁、赤井秀一とパスをつなぎ、中央突破から一気にペナルティエリア内までボールを運ぶ。中央に人数が多いシステムの特徴を生かし、素早いパス交換でゴール前にボールを運んだ。シュートを打った赤井は2列目から飛び出してきた選手。流動的に選手が飛び出し、フィニッシュに持ち込んだ形は狙い通りだった。

愛媛は後半にも、厚みのある攻撃で徳島のゴールをこじ開けようと試みた。後半21分、青野大介から内村圭宏へ縦パスが入ると、波状攻撃からペナルティエリア左に侵入した三上卓哉に渡る。そこから逆サイドに振ると、右サイドを駆け上がった高杉亮太がボレーシュートを放った。さらに42分には江後賢一のドリブルからジョジマール、青野とサイドを変えて三上が折り返すと再びゴール正面にジョジマールが飛び込みシュートを放った。

ここに上げたシーンだけでも、前後半を通じて徳島のゴールを割るチャンスはあった。中央からのダイレクトプレー、そしてサイドからの崩し。欲を言えば、もっとミドルシュートも狙えたはずだし、今日はゴール前で慎重につなぎ過ぎたきらいもあった。その点では、システムを変えてもこれまでの課題を克服できなかった訳だし、まだまだ改善の余地はあるということだ。サポーターにとっても、それはフラストレーションの溜まるプレーに映ったであろう。繰り返すようになるが、内容がどうであろうと、この試合に限っては0-2という結果が全てだ。

かくして、9.27の雪辱は8月1日(＠鳴門大塚)に持ち越されることになった。幸い、今季の四国ダービーはまだ2度ある。挽回するチャンスはあるのだから、その時が来るまでチームの成長を止めず、走り続けるしかない。目の前の試合は次節の札幌(4/29＠札幌ド)。そして次のホームゲームは1週間後の甲府戦(5/2＠ニンスタ)。サポーターの信頼を取り戻す戦いが続く。そして気が早いが、9月13日には再びホームで徳島を迎える。本当の意味で徳島から勝利を収めるには、ピッチ上の力だけでは充分ではない。その時には、たとえアクシデントが起こっても、それを帳消しにできるくらい大きなホームの力で、選手とサポーターがひとつになって闘わなければならないだろう。

以上


2009.04.25 Reported by 近藤義博