前節、愛媛は草津との「温泉ダービー」に敗れました。道後温泉、草津温泉からきた「温泉ダービー」だと考えれば、少々強引な「ダービー」に思えるかもしれませんが、愛媛のサポーターにとっては紛れもなくこの一戦は「ダービー」なのです。
愛媛と草津が所属した2004のJFLから「温泉ダービー」の幕は開けました。前期の第1節は愛媛のホームで1-1のドロー。しかし、後期第1節では、灼熱の南長野で愛媛が2-5の逆転負け。2-0からひっくり返された展開も、悔しさを倍増させました。結局、このシーズンに草津はJリーグへとステップアップを果たし、愛媛は先を越されることになったのです。その因縁が、今も愛媛のサポーターの心の底に残っていることは確かでしょう。
そして、このシーズンに四国のライバル・徳島(当時・大塚製薬)もJリーグ加盟を果たしました。愛媛と徳島のダービーは、文字通り四国の覇権を争う「四国ダービー」。同じ四国という島国に拠点を置く以上、当然のようにライバル心が芽生えます。ただ、JFL時代は徳島に一度も勝てなかった愛媛。その悔しさを愛媛は、Jリーグ加盟後6勝2分3敗という結果で晴らしています。(2001年からの通算成績は愛媛の6勝4分8敗)
しかし、この四国ダービーでも昨季、愛媛にとっては忘れられない一戦がありました。それは9月27日に行われた鳴門での一戦。愛媛はいいところなく、0-5で徳島に敗れたのです。南長野を思い起こさせる、悔しさと脱力感。「NO MORE 9.27」― 今季、愛媛のゴール裏には忘れてはならないこの一戦の横断幕が掲げられています。
前節の草津戦後、「来週、四国ダービーでしょ」と熊林親吾選手が愛媛の記者に問いかけました。そして「四国ダービーには殺伐とした雰囲気があって、ダービーらしいダービーですよね」と続けました。熊林選手は2007シーズン、徳島に所属。当時を振り返っての率直な感想でした。一度でも体感すれば忘れられない独特の緊張感。そしてその張り詰めた空気の中から生まれる好プレー。そして両チームのサポーターが織り成す応援合戦。上位進出がかかった今回の四国ダービーでは、また新たな歴史がニンジニアスタジアムで刻まれる予感がします。
以上
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2009.04.21 Reported by 近藤義博
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