4月4日（土）J2 第6節 草津 vs 水戸（13:00KICK OFF/正田スタ）
スカパー！生中継 Ch183 12:50〜（解説：三浦俊也、実況：吉田学、リポーター：円戸由香）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム

----------
【北関東ダービー２００９】
★水戸側プレビューはこちら
★開幕直前　J's GOAL担当３ライター座談会　前編／後編

北関東ダービー２００９のオープニングゲームとなる今節、草津に課せられたミッションは、水戸を返り討ちにすること。ただ、それだけだ。　

草津は前々節アウェイ岐阜戦に続いて、前節アウェイ富山戦でも不甲斐ない戦いぶりをみせて痛恨の２連敗。アウェイ２連戦を最悪の結果で終えて、ホームへと戻ってきた。今節の相手は、４連勝中のライバル水戸。簡単な相手ではないが、敗北が許されないゲームとなる。

過去２戦、草津は受身だった。前線からのプレッシングがハマらず、逆に相手のプレスでボールを奪われ続けた。そしてキーマンである廣山望、熊林親吾を潰されたことで、チームは勢いを失った。開幕３戦は攻撃的な姿勢を打ち出すことでチームのストロングポイントが目立っていたが、受身に回ったことでカウンター対応などチームのウィークポイントが浮かび上がってきた。

草津が同じ戦いをすれば、水戸の餌食になることは確実だ。攻撃サッカーを貫くのはいいが、課題を修正していかなければ過ちを繰り返すことになる。今季の水戸の強さは、中盤にある。菊岡拓朗、森村昂太、キム・テヨンらの素早い切り替えから、荒田智之、高崎寛之の２トップへ精度の高いボールが配給される。草津が中盤で後手を踏むと、即ピンチを招くことになりかねない。CB田中淳は「荒田が常に裏を狙っているので、準備をしておかなければいけない。クサビを徹底的に潰してDFからリズムを作っていく」と気合を込める。

水戸の中盤を潰すのは、松下裕樹だ。松下は昨季の第１クール水戸戦で、クラブ初の連勝を導く２ゴールを決めたホーリー・キラー。芝までえぐるような強烈タックルで水戸のMF陣を刈り取れば、勝機は限りなく広がる。「連勝を決めた試合以上に気持ちの入ったゲームを魅せたい。戦術よりも、ハードワークすることが重要だ。ホーム戦なので絶対に負けない」と松下。サポーターのために闘える選手だけに、大一番で力を発揮してくれるはずだ。

そして、決闘に欠かせないプレーヤーがいる。草津の狂犬・FW都倉賢だ。開幕３戦では身長187センチの体躯を活かした迫力あるポストでチームを牽引。２節福岡、３節横浜FC戦では豪快なゴールを叩き込み、開幕３連勝の立役者となった。４節岐阜、５節富山戦では出番が限られたが、絶対的な高さは必要不可欠だ。相手が嫌がるタイプであることは間違いなく、サポーターの声をチカラに変えられる点も大きな魅力だ。都倉は「自分が前線で頑張ることでチームに勢いをつけたい」と闘志を燃やす。今節は、都倉が水戸の壁を崩す。

そのほか、今季初ゴールを狙う後藤涼、闘志を前面に出して戦う佐田聡太郎、出場機会に飢える玉乃淳……草津の戦士たちは、サポーターへ勝利を届けるために死力を尽くす。

開幕３連勝後に２連敗。現在３勝２敗の草津にとって、この一戦の意味は重い。「チームが勝っているときは勢いで何でもできるが、厳しい状況に追い込まれたときこそ真価が問われる。水戸戦は大事なゲームになるので、チームが一つになって結果をつかみたい」（高田保則）。草津は、４連勝中の水戸を踏み台として、再び上昇気流に乗る。

ダービーにおいては、現在の順位や過去の対戦成績、チーム状態は意味をなさない。この一戦に懸ける気持ちが、勝敗を左右する。「水戸を倒す」。その強い想いさえあれば結果はおのずとついてくる。

以上

2009.04.03 Reported by 伊藤寿学