4月4日（土）J1 第4節 柏 vs 大宮（19:00KICK OFF/日立台）
スカパー！生中継 Ch180 18:50〜（解説：桑原隆、実況：八塚浩、リポーター：脇本カオル）
☆顔写真クイズ｜勝敗予想ゲーム
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　昨シーズンの直接対決は柏の２戦２勝。しかもアウェイNACK５スタジアムでは村上佑介がデビュー戦にしてハットトリックを演じるなど、柏にとって大宮は一見組みしやすいという印象を与える。しかし両者の特徴を考えれば、柏が苦手とするスタイルを持つチームこそ、実は大宮なのかもしれない。

　柏と大宮は非常に似たタイプのチームである。ともに高い位置からのプレスと堅守、そして縦に素早い攻撃を特徴とし、今季ここまでのリーグ戦とカップ戦の通算成績を見ても、柏が１勝４分け、大宮が２勝３分けと、いまだ負けなしという点も酷似している。まず両者に言えることは、ともに攻撃へ切り替わった時の縦への推進力を有しているチームであるため、相手セットプレー時のこぼれ球からのカウンターをいかにゴールへ結びつけることができるか、さらに柏は高橋真一郎監督の下、昨年からの上積みを図り、ポゼッションから相手を崩すアクションサッカーに挑戦しており、「アクション」と「リアクション」とのバランスもまた、勝敗のポイントとなりそうだ。

　大宮はJ1第２節にて、ポゼッションという点では昨年のJ2の戦いを経てすでに成熟の域に達しようかという広島と対戦し、圧倒的にボールを支配されながらも非常に効率の良いサッカーで逆転勝利を収めた。柏がホーム日立台で、アクションサッカーにて今季リーグ戦初勝利を目指し仕掛けてくると想定すれば、仮にボールを支配されようが大宮は広島戦同様のイメージで試合を運べばいい。奪った瞬間に発動する鋭利なカウンター、及びセットプレーでは絶対の制空権を誇るマトという存在がいるだけに、大宮からすれば柏がポゼッションにこだわり、頑なに仕掛けてきた方がむしろ好都合かもしれない。
　その大宮の術中にはまらないために、柏はシュートで終わるなど攻撃を必ずやり切るということが必要だろう。特にフランサにボールが入った時は、前線の選手のみならず両サイドバックもオーバーラップのタイミングをうかがう。リスクを冒し、前線の選手をサポートする動きがなければ、大宮の統率された守備網を切り崩すことは困難になるが、奪われた時が一転して大ピンチにもなりかねない。もちろんシュートで終わるというのが理想であるも、必ずしも全てがうまくいくとは限らない。そのため、前に人数をかけながらもリスクマネージメントの意識は強く持ちたいところである。中盤の底で網を張る山根巌、センターバックの小林祐三、古賀正紘という守りのトライアングルがどこまでチームのリスク状況を管理できるか見ものだ。

　日立台自慢の桜並木はもうじき満開となる。試合開催日は「お花見デー」と称し、並木エリアを一部開放、「お花見カフェ」も特別出店するようだ。夜桜見物とサッカー観戦という粋な春の夜を過ごすため、日立台へ足を運んではいかがだろうか。

以上


2009.04.02 Reported by 鈴木潤