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【J2日記】水戸:草津の憎いあんちくしょう(09.03.23)

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メニューを見つめる、草津担当の伊藤寿学氏。

草津が開幕3連勝を挙げた。

北関東のライバル水戸としてはこんな悔しいことはない。自分たちのチームの調子が良くても、ライバルがさらに上に行く状況を許せるわけはない。

水戸の結果の次に気になるのが草津の結果。草津の勝利を知ったとき、頭の中には草津担当の伊藤寿学氏のにやけた表情が嫌でも浮かび上がってくる。別のことを考えて気を紛らわせようと思ってもまるで効き目がない。とにかく水戸担当として、草津の好調は歯がゆくてしかたがない。

シーズン前、島田裕介選手が鳥栖に引き抜かれたことを知ったときはガッツポーズが出たし、西都キャンプに取材に行った際、上向かないチームの仕上がり具合を目の当たりにした伊藤氏が「今年はダメだー」と愚痴っていたのを聞いたときも気持ちよかった。

ところがどっこい草津は最高のスタートを切っている。はっきり言って悔しいのだ!

 先日、伊藤寿学氏と飲んだ。悔しいが彼は面白いし、デキる。文章に切れがあって、読みやすいし、草津サポーターを熱くするエッセンスをうまく散りばめている。草津サポーターにとって心強い仲間と言ったところだろう。

そして、今年の草津のサッカーも、認めたくはないが、いい。昨年から続いていることだが、激しいプレスと華麗なパスワークを組み合わせたサッカーは見ていて面白い。島田選手が抜けたものの、逆にチーム全体で戦う意識が強くなっていて、昨年よりも総合力は上回っているように見える。経験豊富な廣山望選手も加わり、さらに手ごわくなっている感じがする。

さらに、サポーターの熱気も素晴らしい。正田醤油スタジアムの迫力ある雰囲気は毎回圧倒される。テレビでは伝わりにくいが、現場での気おされる感じは敵ながらアッパレ。あの雰囲気の中で戦える選手は幸せだろう。

ここ数年の草津の成長ぶりは水戸にとって刺激になっている。昨年草津は昇格争い的なことをして見せたが、同時にそれは水戸にも勇気を与えてくれた。水戸だってあれぐらいはできるはず。誰もがそう思ったことだろう。また、スタジアムの雰囲気も同様。草津以上の盛り上がりを見せたいと水戸に携わる誰もが思っている。

水戸はJリーグの大先輩だが、草津から見習うところがあるのは認めざるを得ないところ。今までは「まあ、頑張ってるな」と上から目線だったが、最近はだいぶ近くなってきた感じがする。追いつかれないように頑張らねばならぬのだ!

ただ、そうした“よきライバル”の台頭は水戸にとっての幸せだ。今季栃木SCが加わり、3チームで北関東盟主の座をかけて争うわけだが、お互いに切磋琢磨しながら向上していければいい。そして、北関東から日本サッカーを盛り上げていきたい。

そういった意味で今年の『北関東ダービー』は本当に楽しみ。熱く激しい戦いの連続になること間違いなし! 水戸が勝つのは分かっているが、毎回ハラハラする展開になることだろう。

以上

2009.03.23 Reported by 佐藤拓也
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