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FIFAクラブワールドカップ大会2日目、準々決勝第1試合のカードはアフリカ代表（CAF）のアルアハリ（エジプト）対北中米カリブ海代表（CONCACAF）のパチューカ（メキシコ）だ。「アフリカ最強」の異名を取るアルアハリは過去4年で3度目の出場となる一方で、パチューカは昨年に引き続き2大会連続2度目の出場となる。果たして、勝って南米代表（CONMEBOL）のリガ・デ・キト（エクアドル）への挑戦権を得るのはどちらだろうか。
史上最多の3度目のクラブワールドカップ出場となるアルアハリは、はじめて出場した2005年度こそ2戦2敗に終わったものの、2006年度には3位決定戦でメキシコのクラブ・アメリカを下し、見事3位に輝いている。今回も同国メキシコのパチューカを叩いて、過去最高の成績を残したいとチームは高いモチベーションで溢れている。
「我々は欧州に負けない近代的なサッカーをやっている。アフリカ代表としてアフリカをアピールしたい」と、マヌエル・ジョゼ監督も国内リーグ33回に加え、CAFチャンピオンズリーグを4回制している自らのチームに自信を持っているようだ。
世界的なビッグネームは不在だが、アルアハリは過去2大会（2006、2008）連続でアフリカ選手権優勝に輝いているエジプトを代表するチーム。中心はもちろん、その代表でも主将を務めるMFアフメド・ハッサンで、彼を起点とした組織的な攻撃サッカーが持ち味である。
そして、最大の注目選手といえば、「アフリカのジダン」とも称されるFWモハメド・アブータリカだ。FIFAが大会前に行なったファン向けのアンケートでも、マンチェスター・ユナイテッド（イングランド）のMFクリスティアーノ・ロナウドを抜いて、見てみたい選手の1位に選ばれている。
その高い得点力は、チーム随一。思い起こせば2年前のクラブ・アメリカとの3位決定戦でも、勝負を決めた2ゴールを決めたのは彼だった。アブータリカが爆発すれば、前回以上の成績も夢ではないかもしれない。
対するパチューカも、昨年は本来の実力を発揮できないまま、初戦でアフリカ代表のエトワール・サヘル（チュニジア）に敗れてしまっただけに、今回はその雪辱を果たそうと燃えている。
昨年と今年の違いについて、 エンリケ・メサ監督は「大会に臨む姿勢がまったく違う。今回はアルアハリ戦に備えて、試合の8日前に来日した。それだけ綿密な準備をしてきた。チームのコンディションもよく決勝までいけると確信している」と、海外クラブの中でもっとも早く来日するなど準備に余念がなく、大会に向け大きな手応えを感じているようだ。
チームの中心は、過去にボカ・ジュニオルス（アルゼンチン）で2度の世界王者に輝いたことのあるFWクリスティアン・ヒメネスで、中盤では豊富な運動量を持つメキシコ代表MFコレアの働きが光る。そして、前線にはかつてJリーグの大宮アルディージャでプレーした経験を持つブラジル人FWクリスティアンも控えている。
両者の実力は伯仲しているといえる。となると、コンディションが結果に与える影響も少なくないだろう。ともに温暖な地域からやってくるだけに、寒さもひとつの問題。もちろん、運やツキも大切。ほんの小さなことが、勝敗を分けるポイントになりそうだ。
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