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【モンテディオ山形:J1昇格正式決定!】昇格記念記者会見での出席者コメント(質疑応答を追加)(08.12.01)

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本日、山形市内にて昇格記念記者会見が行われました。記者会見での出席者のコメントは以下の通りです。
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●海保宣生理事長
「11月23日に、勝てば決定ということで最初のチャンスがあったわけですが、残念ながら引き分けに終わって昇格持ち越しになったんですが、幸い昨日の愛媛戦で、選手たちの神懸かり的な活躍で最後は逆転勝ちをして物の見事に昇格を内定致しました。私も現地で300名以上のサポーターと一緒に喜びを分かち合いました。

 2006年5月末に理事長に就任いたしまして、そこから1年ぐらいかかってチームのいろんな状況を把握をいたしまして、実質的には昨年の夏にいろいろとチームの改革に着手したんですけれども、今シーズンからそれが反映されて、こんなに早く、悲願とも言えるJ1昇格を達成できるとは思ってもみませんでした。大変うれしく思っていますし、また同時に、それを実現してくれたチームの現場のトップである中井川GM、小林監督、宮沢キャプテン、今日は来ていませんけれども、選手会長の渡辺匠、これらを中心にチームは大変機能して期待に応えてくれたということでうれしく思っています。監督以下には感謝もし、昨日はロッカールームで最大の敬意を選手たちに表してきたところです」

●中井川茂敏ゼネラルマネージャー
「率直に、J1昇格できてうれしい思い出います。1年ちょっと前にGMに就任して、『J1の扉には鍵がかかっていない』という言葉を使いましたけれども、そのあといろんな報道を見まして、大変なことを言ってしまったなというのも内心ありました。チームづくり、クラブ運営のなかで大事なのは、強いチームをつくっていくということでしたので、まずチームづくり、選手を育成するというところに重きを置いてチームづくりをやっていきたいなという思いで小林監督を招聘して、ここまでチームをつくってきました。本当にこの1年、スタッフ全員、選手全員、みんなを信頼して1年間やってきて本当によかったなという思いでいっぱいです。これまでこのクラブを支えてくれた選手、スタッフ、そしていろんな関係者おりますので、そういう方々の思いも叶えられたということで、非常によかったなというふうに思います」

●小林伸二監督
「就任の記者会見のなかで、J1に挑戦するということと、J1に上がるということを言ってしまったということで、終わったあとにGMに『やばかったですかね』ということで、言い過ぎたかなというところがひとつありました。仕事をするなかで、まずひとつは10年目というところ、いいところで来たなということをすごく感じました。いいところでこういう結果を出せたというこが大変幸せだということと、昨日はなんか夢みたいな感じで、本当なのかなと。もっと苦しむのではないかなというふうに正直思っていたので、昨日は劇的で、こんなのでいいのだろうかというところが正直な気持ちです。昨日も、前日の練習ではすごくシャープで動きがよかったんですけど、いざ試合ではあまりよくなくて、『どうもきついゲームだな。これは最終戦までもっていくかもしれないな』というところで、実は(最終節の相手である)水戸との試合は前回苦戦して、それがすごく頭に残っていました。
もうひとつは、私の過去の思い出のなかに、タイトルを1回だけ獲れないこと(05年、C大阪監督時代)がありましたが、それがまた来るのではないかと、実はすごく考えてました。それでちょっと急性腸炎みたいになったような気もせんでもないんですけど、そういうなかですごくいいときに仕事をさせてもらったというのは、GMから声をかけてもらったこと。GMも節目のところでいい運を持っていると聞いていてたので、それもプラスで、こんな早く結果が出たというのはすごく幸せに思っています。

また、サポーターの熱がだんだん大きくなって、昨日も400人近くの方が来られていて、どっちがホームかなというぐらいに統一された応援をしてもらったことで、とても勇気づけられたなと思います。そのなかで結果が出せて、サポーターの方には『ありがとう』と言われるんですけれども、そうではなくて、僕のほうがいいときに来たということと、『おめでとうございます』というのが率直なところで、10年も前からクラブを愛してコツコツと応援してもらった人の熱い想いがここに、節目の年でやってきたのではないかなと思っています。J1に上がることがはっきり決定すれば、思う存分に力を発揮して、今の若い選手がさらなる飛躍をできるように進めていきたいと思います」

●宮沢克行キャプテン
「監督もおっしゃいましたけど、本当に長い間、モンテディオ山形を応援してくれているサポーターに感謝したいと思います。そういう人たちが本当によろこべる昇格だったんじゃないかなと思います。今回、こうやってメディアの方がたくさん来てくださいますけど、こうやって多く取り上げてもらって、多くの山形県の人たちに、山形県の隅々まで知ってもらって、そして応援してもらいたいなと率直に思います。

キャプテンとしては、30名の選手でやってきたわけですけど、誰ひとり練習を怠ることなく、本当にしっかり伸二さん(小林監督)の練習を積み上げて来たなと思います。昨日、アウェイで昇格を決めたわけですが、できればホームで、もちろんサポーターの方々が多いなかで決めたかったですし、戦ってきた選手のみんなとともに、できればよろこびたかったなと思います。あとは、監督はじめスタッフに自分自身恵まれて、こういう経験ができてよかったと思います。本当にうれしいです」

Q:小林監督にうかがいます。今季、監督がめざしたチーム像と完成度、手ごたえはどうですか? また、就任1年で昇格を成し遂げるというのは大変なことだと思いますが、特に苦労された点をお聞かせください。
●小林伸二監督
「まずは守備の安定ですよね。昨年のビデオを観ると、バックラインがコンパクトで高いんですけど、背後を突かれて失点したり、キーパーと1対1になるケースが多いので、ラインのコントロールするキーファクターをチームとしてはっきりするということを考えました。攻撃については、ボールポゼッションっていうのが今、サッカー界で流行ってますけど、ボールを回すだけでは点は取れないので、スペースへボールを出す、スペースに人が走るということを要求しました。攻撃については、まだスペースに飛び出したあとにほかの選手がサポートしたり、ボールサイドで絡むというところが不十分だと思います。絡むタイミングだったり判断、もう1つは活動というところで工夫が今後もう少し要るのではないかなと思います。守備については、上のJ1のスピードだったり個人のところでの対応というのは、慣れてこなくては難しいところがあるので、そういうところは追って対応できるようになるのではないかなと思います。
一番苦労したのは、1年目ということで、選手の情報を取るということ。監督とは言っても、ベテランの選手のほうが選手をまとめたり、選手間の情報は持っているわけで、それをどうやって引き出すかということ。それと、(昨シーズンまでは)少し怪我人が多いということで、メディカル部門とのコミュニケーションをしっかり取るということ。もう1つは、新しい選手を早くチームの中に馴染ませるというところで、これは宮沢キャプテンがすごく、キャンプから食事のときに席を替わっていろんな選手と話をしてくれたりしてくれた。ああいうところでうまく順応できたなと。古株がチームにいると、なかなか受け入れてくれなかったり、酷くなるとボールもそこに出さないというところもあるんですよね。好きな選手にパスをして、嫌な選手にパスをしないようなチームもある。そういうところも併せて、コミュニケーションがうまくいくように心掛けてチームづくりに入りました」

Q:現時点で構いませんが、海保理事長にお話をうかがいます。運営をしていくなかで安定した集客が必要になりますが、その対策についてどのようにお考えかということ。収入のなかで広告収入が大きな柱になってくると思いますが、大手スポンサー探しについて、どのようになっていますか?
●海保宣生理事長
「スポンサー活動については、現状をあまり言えない部分もあるんですけど、集客に関しては私はまだまだ危機感を持っています。ここまでみなさんが取り上げてくれるような、J1昇格を果たすということはこれまで山形になかった素晴らしいシチュエーションであると思うんですが、にもかかわらず、11月23日には1万3000人しかお客さんが入っていない。その前も1万1000人ですよね。このことを、1万人を超えたとよろこぶのか、たった1万3000人しか入っていないと危機感を持つのかによって、これからやることが違ってくると思うんです。私は後者でして、ここまで小林監督以下、選手たちがいい環境をつくってくれたにもかかわらず、まだ1万3000人しかいないということを問題にしたいと思っています。
今年から集客担当を2人専任でつけて、無我夢中で試行錯誤のなか取り組みはしていますけれども、これはうまくいったというものもありましたし、あるいはよかろうと思ってやったけども見込みが外れたことも多くありました。こういうことの繰り返しというのが、結局効率のいい、的確なお客さん集めにつながってくるんだと思います。あるいは、絶え間ないこういった努力が、結果的に将来、雨が降ろうが雪が降ろうが1万数千人のお客さんが入るような環境づくりになっていくんじゃないかと思って、日々努力をしているところであります。我々もJ1昇格した場合に、この山形の地でどれだけお客さんを入れられるかということは初めての経験。来年1月下旬に定時総会があって、09年度の予算の承認をもらうわけですが、そこに向かって対戦相手別にどれだけお客さんが入るのかを想定しています。ただ、これも想定でしかなくて、未経験のなかでより精度の高いものにして、さらに予算編成をした以上にお客さんに来てもらえるようなことをしていきたいと思っています。
広告料収入ですけれども、これまでは県内企業さんに、いわゆるスポンサードをお願いしているわけですけれども、スポンサードする側から見ると費用対効果でどこまで効果があるのかということ。J2の8位とか9位とかでは、ほとんどスポンサー効果が、彼らとしてはカウントされていないのではないかと思ってますね。ただ、これまでは山形県内の唯一のプロのスポーツクラブを支えていこうという気持ちでご支援を願っているというのが実態だと思います。いよいよそのステージがJ1に上がるということになると、少しスポンサードの価値も高まってくるでしょうし、対等な形でスポンサードを願うということになるんでしょう。しかし、県内企業さんに加えて、この山形の公益企業のチームに対して、全国区のスポンサーさんがついてくれるかどうか。それから、今まさに世界的な金融危機から始まって、実体経済に大きな影響を与えている状況はご存じのとおりでありまして、こういうなかで果たして、山形がJ1に上がったからと言って、過去の例のように簡単にスポンサーがつくとも思えません。これもいろんな人の力を借りながら努力をしていきたいと思っています。
ちなみに、我々と似たような位置にある甲府が、2005年から2006年にJ1に上がったときの数字を参考にしますと、全体の事業規模が、6億7000万円からぴったり倍の13億4000万円に増えているんですね。これは個別に見ますと、入場料収入も倍になっていますし、スポンサー収入も倍になっているんです。Jリーグからの分配金その他も、だいたい1億円くらいから2億4000〜5000万円くらいまでになってますね。それはそのとおり期待できると思うんですが、ただ、甲府の社長の話をうかがいますと、浦和レッズが、鹿島アントラーズが、横浜F・マリノスが、清水エスパルスが、ジュビロ磐田が、お客さんを連れてくると言うんです。『だから山形も来ますよ』と言うんですけれども、甲府は首都圏に位置していますから、車でも数時間で来れるわけです。新幹線で3時間かかる山形に、本当にJ1のサポーターが甲府のときと同じように来るのかと言うと疑わしいところもありますね。したがって、簡単に収入が倍になるとは思えないので、そのへんは精度を高めてやっていきたいと思います。我々は親会社がバックにいるわけではありませんから、健全経営に徹していかなければならないので、総収入の半分ぐらいが現場の人件費ということで配分をして取り組んでいきたいと思います」

Q:昇格を決めて、山形に戻ってきて一夜明けましたが、街の反応などはどのようにご覧になっていますか?
●中井川茂敏ゼネラルマネージャー
「クラブにいろんな電報やら花束がかなり届いてましたし、ファックスをファンの方からいただいたりということもあります。私の携帯電話にも、かなりの方から電話が入っています。地元の方もかなりいますし、その方から聞くと地元でもかなりの反応だということです。我々も昨日は(愛媛にいたため)山形にいませんでしたが、街で号外を渡していただいたりしたということを聞き、反応はかなりあるのかなという感じがしています」

(ここでJリーグの鬼武健二チェアマンから、海保理事長の携帯電話に連絡が入り、記者会見が一時中断)

●海保宣生理事長
「もしもし…。(中略)そうですか。ありがとうございます。いま記者会見やっているものですから、もう1回、復唱させていただきますね。いま臨時理事会で昇格について審議をされたわけですね。そこで、経営的な面も含めてご審議いただいた結果、昇格を承認するということになった、こういうわけでございますね。はい、ありがとうございました。
勝つか負けるかは勝負の運ですけれども、我々は勝利に向かって感動を与えるようなゲームをすることはお約束できる
と思いますので、ご期待に添うように頑張ります。ありがとうございました」(電話終了、場内拍手)

(質疑の続き:一夜明けての感想)

●海保宣生理事長
「私は実は、昨日あのまま松山から東京に行って、今日の昼ちょっと前に山形に着きました。そのあと何度かJリーグ全体の報道状況をテレビで観ようかと思ったんですが、残念ながら山形市内の状況はまったく把握しておりません。ここに来て、中井川君、小林監督、宮沢君に会って、『新聞はどうだった?』って聞いたら『全部1面に出てますよ』って聞かされました。ただ、今朝方、東京を出るときに県知事からお祝いの電話がありまして、うかがいましたら県知事は天童でパブリックビューイングをご覧になったそうです。新聞報道では700人くらい集まったと書いてあったけれども、自分の感じでは1000人ぐらい来ていたのではないかと。県内が大変盛り上がっているという話をお聞きしました」

●小林伸二監督
「市内のことはいなかったのでわからないですけど、友人がほとんど県外なので、かなりのメールと電話をもらいました。それと新聞については、九州(福岡)の家族と長崎の親が朝一番で電話をくれて、何の話かと思ったら『山形の新聞を買ってくれ』という話で…。そのあと早速、新聞を買いに行きました。5紙ぐらい買いました。うれしいことに、1面で書いてもらっているということと、昨日は号外も出てるということで、本当にうれしいなあと。いまこの時期に発信してもらって、サッカーを好きになってもらいたいな、モンテディオを好きになってもらいたいなと思っています」

●宮沢克行キャプテン
「昨日、夜11時ぐらいに家に帰ってきてから、家族の者が各ニュースやらを録画してくれていまして、それを観ました。そこで山形市とか天童市、鶴岡市でもパブリックビューイングをしてくれた様子を観ることができて、こんなにもたくさんの人たちが昇格をよろこんでくれているんだなと思いました。今朝起きた時点でも、近所の子どもたちがうちの家族の者に『昇格よかったね。おめでとう』と伝えてくれました。本当にうれしいです」

以上
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