11月29日(土) 2008 J1リーグ戦 第33節
G大阪 1 - 0 浦和 (14:03/万博/19,605人)
得点者:84' 遠藤保仁(G大阪)
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立ち上がりから攻守に連動した戦いの中でペースを掴んでいたG大阪だが、決定機をなかなかものに出来ないまま迎えた前半のロスタイム。FW山崎雅人が前半終了間際の44分に2枚目のイエローで退場になってしまう。これにより後半、立ち上がりは完全に浦和ペース。「まずは失点をしないことを考えた(MF遠藤保仁)」ことで引き気味に布陣を敷いたG大阪に対し、浦和は攻勢に試合を進める。だが、好機を作り出してもフィニッシュが決まらない。そんな中、65分、G大阪のDF中澤聡太に対する乱暴行為により、浦和のFWエジミウソンが一発退場。浦和にとっては数的優位の時間帯を活かせないまま、G大阪としては数的不利の苦しい時間帯を耐え凌ぐ中で、ここから『10人:10人』という同数での戦いが幕をあける。
同数に戻ってからは再びG大阪ペース。それまではシュート0本だったG大阪が徐々にリズムを掴みはじめ、浦和のゴール前でプレーする時間が増える。73分にはMF遠藤保仁によるミドルシュートが枠をとらえたかと思われたが、ここは前半から執念の感じられる、好セーブを連発していた浦和GK都築龍太が好セーブ。更にこぼれ球に詰めたMF佐々木勇人のシュートも枠をとらえられない。一方の浦和は、10人になってから守勢にまわる時間が続いていたが、そのピンチの直後、73分にFW田中達也に代えてMF梅崎司を投入。運動量の低下を取り戻そうとフレッシュな攻撃陣を加え反撃に出る。とはいえ決定的なチャンスはなかなか見出せない。76分からの立続けに3度にわたったコーナーキックのチャンスも活かし切れないまま時間だけが過ぎていく。
互いに決め切れないままスコアレスで流れた時間にピリオドを打ったのはMF遠藤保仁だった。今季の浦和戦では3試合ともゴールを決めてきた男が、84分、DF加地亮の右からのクロスにあわせ、「G大阪に来てからは3本目、プロになってから数えても4本目」という珍しいヘディングシュートでゴールをこじあける。となれば、残りの時間、ポゼッションに勝るG大阪は落ち着いてボールを動かすのみ。対する浦和は終盤、44分に右サイドを攻略し、MFポンテのパスからDF阿部勇樹がゴールを狙うなど最後までゴールを目指すが、サイドネットを揺らすに留まりゴールにはならず。最後まで危なげなく試合を進めたG大阪が今年4度目の浦和戦を、今年最後のホーム戦を勝利で飾り、意地を見せた。
AFCチャンピオンズリーグではチャンピオンになったG大阪だが、リーグ戦では現在の順位を見ての通り、不甲斐ない戦いを続けてきた。しかも、正念場とされた終盤にも力を発揮できないまま、ここにきて3連敗。決定力不足が露になる一方で、ここ3試合で10失点という屈辱も味わった。それを払拭するかのように、スタートから、そして10人になってからも気持ちを途切れさせることなく、最後まで勝利を求めて戦いぬいた90分。久々の完封勝利、しかも宿敵・浦和を沈黙させての勝利に、選手たちは喜びを表すというよりは、安堵の表情を浮かべてスタジアムを後にした。
以上
2008.11.29 Reported by 高村美砂
J’s GOALニュース
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