11月29日（土）J1 第33節 川崎Ｆ vs 神戸（14:00KICK OFF/等々力）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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　神戸というチームに対する「勝てる相手である」という認識は今の川崎Fにはない。07年の再昇格から2シーズン目のチームではあるが、混戦が続くJ1の中にあってここ6試合で5勝1分けと好調を維持。この6節に限定すれば、J1では唯一負けがないチームである。悲願の初タイトルに向けて負けられない川崎Fにとってこのタイミングでは戦いたくなかった相手なのは間違いない。

　難しい戦いが予想される中、川崎Fの状況は厳しいものがある。チーム内に風邪の流行の兆しがあり、ジュニーニョが木曜日の全体練習を回避。別メニュー調整によりコンディションの維持に努めている。また前節の試合中に負傷によって交代したヴィトールジュニオールは、前日練習の最中に問題の箇所を気にして練習を切り上げてしまった。川崎F自慢の攻撃陣のうち、2枚が完調ではない可能性があり、気になるところである。

　ただ、それにしても前節のG大阪戦の大勝とエースの復調は大きい。G大阪戦で川崎Fの攻撃の口火を切った鄭大世のゴールは彼自身5試合ぶりの得点であり、チームに勢いをもたらすものとなった。川崎FはこのG大阪戦からFWの並びを多少変更しており、それについて鄭は彼自身がリズムをとりにくくなる可能性を口にしていた。ただ少なくともチーム全体としてのバランスは好転することが期待されており、特にサイドからの攻撃が潤滑になるものと思われている。また実際に今週はサイド攻撃を意識した練習を取り入れており、そういう背景を考えればサイドでの攻防は見どころの一つになるだろう。

　川崎Fにとっての神戸戦というと2節での4失点が思い出されるが、この試合でハットトリックしたレアンドロをいかに押さえ込めるかは川崎Fにとって大きなポイントとなる。ボッティ、大久保嘉人、吉田孝行との4人のコンビネーションは脅威であり、実際に吉田はこの4選手による攻撃の完成度に手応えを感じていると口にしていた。両サイドハーフが中央に絞ることによって始まる神戸の流動的な攻撃には注意が必要である。

　前述の通り、神戸はリーグ戦のここ6試合で5勝1分け。その戦績をうけて鄭大世は「神戸は相当に乗っている。G大阪よりもやりにくいと思う」と警戒感をあらわにしていた。実際のところACLの疲れが残っていたであろうG大阪とはチームの状態は明らかに違っているはず。そういう意味でも難しい試合になるのは間違いない。ただ、そうした相手に勝てなければタイトルへと近づけないのは事実。リーグチャンピオンという称号がリーグの頂点を極めたチームに与えられるものであることを考えれば、寺田周平の「神戸のような調子のいいチームに勝たないと、優勝できないのは当然。優勝を目指しているだけに、そういうチームに勝ってこそ、というのはある」という認識は正しい。いずれにしてもこの試合に勝てなければ川崎Fにとっては何も始まらない。限りなく厳しい可能性ではあるが、その可能性を維持し続けるためにもどうしても勝たなければならない試合である。

　ちなみにこの試合は川崎Fにとってホームでのリーグ最終戦となる。すでに天皇杯で敗退している川崎Fにとっては、残り少ない公式戦でもある。だからこそ、タイトルを目指すという大目標はもちろん、サポーターへの感謝の意味も込めて勝利を手にしてほしいと思う。寺田の「燃え尽きますよ」という言葉はチーム内に浸透している。その気持ちを結果で表現してほしいと思う。

以上

2008.11.28 Reported by 江藤高志