9月24日（水）AFCチャンピオンズリーグ アデレード vs 鹿島（19:00KICK OFF/アデレード）
試合速報 | ACL特集
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「オガサ（小笠原）のためにと団結している」公式記者会見に出席した中田浩二は地元メディアにチームの雰囲気を聞かれ、そう答えた。今チームは、タイトルに向けて休むことなくチームを引っぱってきた主将を思い、一丸となっている。

月曜の昼にアデレード入りした鹿島アントラーズは、現地時間の16:30（日本時間16:00）に２時間弱の練習をみっちりとこなした。さらに火曜は現地時間の10:00（同9:30）から1時間余り練習を行った。両日ともに、戦術的な練習はほとんど行わず、ボール回しやシュート練習に終始している。
「どこに誰の目があるかわからない。戦術練習は行わない」
オリヴェイラ監督は、ミーティングで戦術練習を行わない理由をそう説明したそうだ。

対するアデレードUも先週末土曜にAリーグの試合を８人もの選手を入れ替えて戦っている。水曜日の試合に賭ける気持ちは両チームとも強い。ただ、左のMFで、第１戦にアシストを決めているバンテリスが怪我をしたとのこと。ヴィドマー監督は「我々にとっては痛い」と会見でコメントしたが、実際に出場できないのかどうかは試合当日まで予断を許さない。鹿島の首脳陣も「どうだかわからない」と警戒を緩めていなかった。

ACL準々決勝第1戦カシマスタジアムでの戦いが1-1のドロー、さらにキャプテンの小笠原満男が重傷を負いチームを離脱したことで、アデレードのメディアには「勝てる」という論調が多い。アデレードUのヴィドマー監督はそうした雰囲気に流されていないようだったが、チームには重圧がかかっている。

鹿島が勝ち進むためには勝利か2-2以上のスコアでの引き分け。さらに1-1で延長になったとしてもアウェイゴールを優先する状況は変わらないため、鹿島がゴールを決められれば試合の展開は有利になる。リーグ戦では出場停止だったが、ダニーロが中盤に復帰。試合中に、彼を起点にボールを散らし、サイドバックを含めた連動性のある攻撃を繰り出すことができれば「鹿島の時間帯」と言うことができるだろう。ワンタッチプレーの数が増えれば増えるほど、相手の守備を混乱させることができる。気候が良いアデレードでは運動量を高く保てそうだ。ここのところ、流麗なパスワークが見られていないだけに、そうしたサッカーに期待したい。

シドニーまで９時間あまり。さらに乗り換えで２時間ほどでアデレードへ。長時間の移動を経て来たが、選手のコンディションは悪くない。練習でのテンションも高く、この試合へ照準を合わせてきた印象が強い。悲願のACL制覇に向け、この試合の結果で次に進めるかどうかが決まってしまう。大一番に向け、その準備はできている。

明日は、すでに１万２千枚あまりのチケットが売れ、７００枚が日本人用に用意されているとのこと。
次のラウンドで戦うかもしれないクルブチの監督にジーコが就いたというニュースもある。もし、クルブチが勝ち進んでくるとしたら、なんとしてもいまの鹿島の強さを見せつけたいところだ。そのためにもまずはチーム一丸となって、アウェイの地でアデレードに挑む。

以上

2008.09.24 Reported by 田中滋