9月24日（水）AFCチャンピオンズリーグ 浦和 vs アル・カディシア（19:30KICK OFF/埼玉）
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　敵地での一戦を2対3と落とした浦和にとって、ホームでの勝利はベスト4進出への絶対条件。ただし、その勝利にも条件がある。2点差以上なら文句なし、1点差なら1対0か2対1、前回同様の3対2なら延長戦だ。要するに、勝ち上がるためにはゴールは不可欠。だが、失点を重ねれば、その分苦しくなる。
　昨季はアウェイを含めてACLの12試合を無敗で駆け抜け、頂点にまで上り詰めた浦和にとっては、追い詰められた状況のなか、真価の問われるゲームといえるだろう。

　失点を恐れ、後ろ髪を引かれるような戦いをすれば、ゴールを奪うことは難しい。一方であまりに前がかりになって失点を喫するようだと、自ら首を絞めることになる。何より、求められるのはバランス。もちろん、先制点は通常以上に大きな意味を持つことは間違いない。

　日曜日に大宮との「さいたまダービー」を戦った浦和は中2日でのゲームとなり、その疲労具合が心配されるところだが、総力戦で勝利を掴みたい。先発に大きな違いはないだろう。敵地での第1戦で退場処分となったDF堀之内に代わっては、MF阿部が3バックの左に下がり、ボランチでは山田、もしくは故障明けの鈴木が細貝とコンビを組むことになりそうだ。

　前線では、第1戦で2ゴールのエジミウソンと、高原もしくは永井の先発が予想されるが、この点に関しては唯一エンゲルス監督も頭を悩ませているところだろう（大宮戦で右足首をねんざしたエジミウソンだが、軽傷とのことで出場へ意欲をみせている）。気になるのは、4−2−3−1気味で両サイド高い位置に選手を配置するアル・カディシアに対して、浦和がどう対峙するかだ。3−5−2を軸に臨む浦和としては、両サイドの相馬、平川（もしくは山田）が相手選手に引っ張られ、自陣に張り付くような形を強いられると苦戦は免れないか。また、第1戦でも苦しめられたトップ下のチュニジア代表MFベンアシュールを自由にしないこと。精度の高いキックもあるだけに、自陣では容易にセットプレーを与えないことが大切だ（第1戦はFKから2失点）。

　アル・カディシアは、第1戦の勝利で自信をつけたはず。それだけに、浦和としては警戒が必要だ。とくに立ち上がりは。中2日の浦和の対し、アル・カディシアは中6日、加えて19日にも来日し、調整を続けているだけに、コンディションも決戦に向け上々なようだ。小柄ながらスピードある選手を揃え、奪ってからの速攻を得意とする相手に、中盤で不用意なミスが出るようだと大きな惨事を招きかねない。その点は、留意すべきといえるだろう。
　第1戦は出場停止だったブラヒム・ケイタ（コートジボワール）、ムラデン・ヨバンチッチ（セルビア）に加え、故障で欠場が続いていたエースでクウェート代表にも名を連ねたことのあるFWアーマド・アジャブも復帰するようで、出てくれば浦和にとっては厄介な相手といえそうだ。

　ただし、客観的に実力を比較すれば、浦和の方が1枚も2枚も上なことは確か。ホームで慌てず、普段の戦いができれば勝利は固いはず。早い時間帯のゴールで相手の戦意を喪失させれば、決して難しい試合にはならないだろう。

以上