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【ヤマザキナビスコカップ 大分 vs 名古屋】名古屋側レポート:大分の術中にハマった名古屋。ナビスコカップ、ベスト4で敗退。(08.09.08)

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9月7日(日) 2008 ヤマザキナビスコカップ
大分 1 - 0 名古屋 (18:00/九石ド/20,371人)
得点者:49' ウェズレイ(大分)
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 おそらく、このまま攻め続けたとしても大分のゴールを割る気配は高まらない・・・。名古屋は後半の早い段階から少しずつパワープレーを繰り出していった。しかし時間を追うごとに集中力を増していく大分守備陣の堅牢さに加え、やはり大味な攻撃手段は名古屋にとっても本来のスタイルとはかけ離れているだけに、冒頭のようなイメージが色濃くなっていった。

 選手たちは「前半は悪くはなかった」(小川)などと振り返っていたが、普段に比べると機能的かつ効果的な攻撃とは言い難かった。きっちりDFからFWまでの3ラインがコンパクトに保たれて、初めて名古屋のスタイルは攻守に発揮される。しかし、それはお互いに試合の主導権争いや攻め合いを展開する相手に対しては保ちやすいが、大分のようなまずは受け身になってくるようなチームを相手にすると、途端に選手間の距離も開き、全体も間延びしてしまった。

相手は中盤や高い位置でボールを奪いに来ることもあまりなく、さらに8人、9人で守られている状況をサイドから打開すべく、名古屋の選手たちは必要以上にライン際に張り付いていた。しかし、この状況が招いた現象こそ、名古屋が大分の術中にハマった最たる例であると言える。いつもは保たれるサイドハーフとセンターハーフ、サイドバックの絶妙な距離感が断絶してしまい、スペースに人とボールをどんどん入れていくパス交換が全く実現できない。チーム全体の動きが“ロック”された印象だ。唯一得点の可能性を感じさせた前半25分のヨンセンのシュートとその後の数分間の攻撃では、狭い局面を作りながらのパス交換から崩しを見せていただけに、なおさらそれ以外の時間での有機的にリンクしない選手たちの様が際立っていた。

そして後半ウェズレイに得点を許すと、ストイコビッチ監督はすぐに巻を投入する。しかし、リード後のゲームプランがはっきりしている大分はその守備の堅さに拍車をかけてくるゆえに、余計に名古屋の本来の崩しが再現できない展開は目に見えていた。あとはひたすらサイドからクロスを入れては跳ね返されの連続。77分には吉田を前線に投入し、いよいよ完全なパワープレーとなったが、正直事故的な得点に期待するしかなく、結局後半はほとんど効果的な攻撃ができないまま終わった。

このような戦い方を強いられたのは今季初めてと言える。どんな相手にも機能美にあふれ、迫力のある攻撃的サッカーを繰り出していった名古屋。敗戦の試合でも彼らは自分たちのスタイルで相手を圧倒する時間帯を必ず作り出していた。だからこそ試合後の選手たちは今大会の敗戦というものと同時に、この試合内容での敗戦に悔しさを滲ませていた。「絶対に得点が必要な状態で時間も迫ってきた中、あれだけ引いた相手に対しては(パワープレーは)仕方なかったと思う」(吉田)とは話していたものの、彼らの言葉の裏側には“本当はこの形は自分たちがすべきものではない”という思いも見え隠れした。「ああいう(守備的な)チームには絶対に勝ちたかった。うちはプレーしていても見る人にとっても面白く、そして強くなっていかなければいけない」。この小川の言葉こそ、選手、監督も含めた名古屋というチーム全体の総意であるのは間違いない。「スタイルを変えないことが我々にとって一番大切」(ストイコビッチ監督)。今回、超が付くほどの現実的なスタイルを前に名古屋は冷や水をかけられた。しかしそれでも指揮官はコメントの通り、余計に自分のスタンスをより強調していくに違いない。果たしてこの敗戦をチームはどう受け止め、どうアクションに結び付けていくのだろうか。プレー、メンタルの両面で彼らのリーグ戦での“反撃”には注目である。

以上
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