10月28日(日) 2007 J1リーグ戦 第30節
浦和 0 - 0 名古屋 (17:03/埼玉/52,314人)
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120分を戦った水曜日のACL準決勝第2戦、対城南一和戦から中3日、やはり浦和に疲労の色は隠せなかった。
ホームに名古屋を迎えた一戦、立ち上がりから動きに精彩を欠いた浦和はミスを連発。自陣に押し込まれる展開が続き、何とか失点こそ免れたものの、ゴールは最後まで遠かった。
28分には山田、54分には平川の緩慢なプレーで自らピンチを招くなど、集中力を欠いていたことは明らか。GK都築の好守、相手のシュートミスに救われ失点にはつながらなかったが、この日の埼玉スタジアムには4日前とは打って変わってため息がこだました。
放ったシュートはわずかに4本。7分、CKのこぼれ球を阿部が強烈なミドル、79分には後方からのロングボールをワシントンがバックヘッドで流すと、DFラインの裏に抜け出した田中達がフリーとなる決定機を迎えたが、シュートはいずれもGK楢崎に阻まれた。
作り出したチャンスは90分を通して、数えるほど。中盤から前線のワシントンへ簡単に預ける攻撃も「あまりボールは入ってこなかったし、入ってもボールを奪えていた。ワシントン、ポンテに対して、いい形でプレッシャーをかけられたし、相手はそこしかなかったと思う。やられた感じはない」(大森/名古屋)。個々のキレを欠いては、得意のパターンも対戦相手の脅威にはならなかったようだ。
「体に疲れはなかったが、頭の部分の判断が少し遅かった。ただ、点が取れるチャンスはあったし、勝点1という結果は残念。個人的には、勝点1を得たというよりも勝点2を落としたという気持ちの方が強い」。MF長谷部は悔しさを見せたが、内容を考えれば「後半は足が止まった。最後は、引き分けに持ち込めたのはよかった」(平川)、「昨日ガンバが負けたことを考えれば、勝点1を積み上げたことは悪くない」(堀之内)と考えるべきだろう。
結果的にスコアレスドローで勝点1を手にし、次節川崎戦にもリーグ連覇が決まる可能性を残した浦和。ただ、この試合でひとつの火種が出てしまったのも見逃せない。FWワシントンが85分に内舘との交代でベンチへ下がると「選手は勝ちをねらいにいったが、監督は引き分けをねらいにいった」とオジェック監督の采配批判を口にするなど、怒りを露に。二冠を視野に入れた大事な時期だけに、今季3度目となる指揮官とエースの対立が続くようだとチーム内への影響が心配される。
一方、名古屋は浦和の3倍、12本ものシュートを放ったものの、3試合連続の無得点で勝利には届かず。結果は「チャンスの数ではなくゴールの数で決まる」(フェルフォーセン監督)ということを痛感したことだろう。
もちろん、浦和の状態に救われた部分もあったが、前線からのプレッシャーが利き、失点ゼロで切り抜けたことは評価できる。攻撃についてはフィニッシュの精度を欠き、アンラッキーに見舞われたといえる。
勝点1に安堵した浦和に対し、勝点1に悔しさを見せた名古屋。そのことからも、この試合の様子、名古屋の出来が窺えるといえるかもしれない。
「強い浦和から勝点1というのは納得している」(中村)。名古屋としては、このドローを意味あるものにするためにも、次戦に生かしたいところだ。
以上
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