10月7日(日) 第87回天皇杯3回戦
水戸 1 - 0 ツエーゲン金沢 (13:00/笠松/1,054人)
得点者:44' 村松潤(水戸)
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●前田 秀樹監督(水戸):
「難しい試合になるだろうと思っていた。先制点が早い時間に入ればと思っていたが、だんだん相手のペースになってしまった。先制したことで、相手をこんなものかという感覚を持ってしまった。それでズルズル行ってしまって、1点入ったけど…。分析していろいろやってきたが、やはりこういうゲームになるとプレッシャーがかかってイライラしてしまった。その辺が中村や金にしても、両サイドから攻撃できないのにつながった。フリーなのに前に行けず、そういう状態でボランチもいろいろしてしまって、ますますカウンターをされることになってしまった。
失礼ですけど、下部のリーグとやるということは心理的に難しくなる。ツエーゲン金沢はこれからJリーグを狙うチーム。ましてや元々Jリーグでやっていた選手ばかり。そういう意味で勢いがあって、何も失うものがないのでイケイケムードで来られてしまった。それが一番怖かった。その通り、最後は点を取りに来た。ウチがチグハグになってしまった。最後の最後はやられたと思ったところでミスがあって助かった。これは本当にやられてもしょうがない、というところがたくさんあった。サイド攻撃をやってきたが、クロスを上げればいいところへ上げずにカウンターを食らってしまったり、ビジュがオーバーラップして取られたり、こういうのは一番やられるケース。一番サッカーの怖い要素が出てしまった。なんとか勝てたということで、次はJ1との対戦になる。逆の立場になるわけですから、チャレンジャー精神でやっていきたい」
Q:ツエーゲン金沢に関しての印象は?
「しっかりポゼッションするチームだと聞いてました。1ボランチでダイヤモンドで来るのか、3トップで来るのかということで、予想通り権東を1ボランチにしてきました。そこを遮断しないといけないということで、ボールが権東に集まらないようにしたが、そこはある程度前半はできたと思います。そこからの展開が怖かった。我々もこれまでのリーグ戦の戦いと違って、リトリートでなくて、前からプレスに行かせたものですから、後ろに怖さがあったので、サイドバックがかなり前に突っかけていけなかった。それで両サイドが機能しなかった。攻撃でも機能しなかったし、守備でもやられてしまった。すごく消極的な守備になってしまった」
Q:原田選手の評価は?
「彼で助かった。FK、壁に当たってコース変わったけど、よく反応して弾いてくれた。今日はウチのチームで合格は原田しかいないくらい、本当によくあれだけの攻撃を防いでくれた。原田に今日は感謝をしたい」
Q:今日は原田選手と勝ったことの2点しか収穫がなかったと思いますが?
「こういう戦いはすごい難しいんですね。他会場でも、京都が負けたりすることがあるんですよ。延長戦までやっているところも多い。それくらい難しいんですよ、こういう戦いは。精神的に追い込まれてしまうんですね。だから、思い通りにできなくなってしまう。これをきっちりできるようになると上にいけると思います。メンタルの問題。消極的になってしまう。相手はイケイケですから、セカンドボールも相手に行ってしまう。収穫としてはよく最後まで頑張って、倒れるというようなところも踏ん張って頑張ってくれた。それは一つの収穫ですね」
Q:昨年と展開は似てましたが、それでも勝てたのはチームの成長ですか?
「1−0で勝っていても我々は点を取りに行くぞというように後半を送り出しました。点を取ろうという気持ちはあったと思います。ただ、その辺のボールのさらし方というかパスの出し方がうまくないですね。プレーの余裕のなさがありました。やはりクロスボールがあまりなかったからでしょう。1本くらいでしょう、クロスに合わせたシーンは。そういう練習をやったんですけど、なかなかそこまで行かなかった」
Q:こういう時、監督として何を伝えましたか?
「選手はパニクってしまうので、バラバラになってしまう。案の定、リードしているんですけど、向こうがパワープレーをしてきた時にある選手はイライラしてしまった。そこでボールを取れた時にみんな前に行ってしまった。そこでミスをして、大変なことになってしまった。あの辺でうまい選手は行かないで、ボールを大事にして、もっと前で仕事をさせて2段3段の攻撃でバランスを取るんですね。ところが、ウチは行けるものだから、行ってしまって、小椋もビジュもサイドも上がってしまった。6人で攻めて、ボールを取られても帰らなくなってしまった。後ろが空いてしまった。こんなサッカーはあり得ない。やられてしまいますよ。そこでコントロールしないといけない。ベンチから指示は出しているが、全員には届かない。そこでリーダーが必要。リーダーが試合を落ち着かせることを指示ができることが大切。ビジュも勢いで行ってしまうし、小椋もそういう選手。そこで落ち着かせられる選手はいない。頑張る選手はいるんですけど」
Q:村松選手の交代の理由は?
「入り方から守備もできなかったし、攻撃でも起点にならなかった。本来はもっとうまくサイドを使ってもらって、彼のいいところであるスルーパスを出してほしかったが、ミスが多すぎた。それならビジュを入れて、守備を安定させた方がいいと思った。相手はビハインドで来るのは分かっていたので、ビジュでしっかり散らしてほしかった。それでもビジュが前に行ってしまって、きつくなってしまった。その辺をミーティングで話したい。Jリーグのチームだったら、5点くらいやられていた。もっとバランスを取ったゲームをやらないといけない」
以上
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