6月20日（水）J1 第16節 柏 vs 鹿島（19:00KICK OFF/柏）
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■注目プレイヤー： アルセウ選手（柏）
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「日立台じゃもん」
石崎監督は鹿島戦への展望を問われて、開口一番こう言い放った。選手も口々に「やっと日立台で試合ができる」と喜ぶ。指揮官も選手も待ち焦がれた、約1ヶ月ぶりの「聖地」での一戦である。
レイソルは今季、日立台こと日立柏サッカー場で、リーグ戦・ナビスコカップ通じて6勝1分無敗、15得点1失点。リーグ戦に限れば4勝、10得点無失点と驚異的な強さを誇る。日立台が作り出すホームの雰囲気、サポーターの後押しは、レイソルにとって何よりも心強い援軍だ。

その聖地に迎えるのは、ここのところ調子を上げている鹿島アントラーズ。今季の鹿島はスタートにつまずいたものの、前節広島戦は5-1で快勝し、順位も4位まで上げた。第8節浦和戦以来9戦負けなしで、ナビスコカップ、A3 CHAMPIONS CUPを含めれば、上位に位置するＧ大阪、浦和を抜き、現在最も敗戦から遠ざかっているチームである。
キーマンは野沢拓也だ。ケガで出遅れたものの、第6節横浜FC戦で今季初出場を果たすと、チームはその後8勝3分1敗。「野沢前」が2勝3分4敗だったことを鑑みれば、その活躍ぶりがうかがえる。
広島戦でも2列目でプレーし、本山とのワンツーによる先制点など、5得点中3点に絡んだ。フリーでボールを持つと、決定的なラストパスを前線に供給しゴールチャンスを演出する。対応する柏のボランチ、アルセウと山根にとっては、まったく気の抜けない90分になるだろう。
鹿島は出場停止が明ける新井場が左サイドバックに戻ってくるほか、メンバーの変更はない模様。前節今季初ゴールをあげ、今節はバースデーゴールを狙う本山、突破力のあるマルキーニョス、リーグ新記録のDF5試合連続ゴールを狙う岩政も柏にとって要注意だ。

ここ2節連続でスコアレスドローと、守備の堅さは相変わらずだがゴールが遠い柏。しかし石崎監督は「点て、水もんだからね」とさして気に留める様子はない。
大宮戦でも川崎Ｆ戦でも決定機はつくれていた。「攻撃の目的はシュートを打つこと」が持論の石崎監督にとってゴールはシュートの結果であり、それまでのプロセスこそ重要なのだ。
その意味で指揮官が期待するのは、ボランチのアルセウ。18日の練習後にも、通訳を交えて話しこんでいた。
「（川崎Ｆ戦の）前から言っとるんじゃけど、もう少し攻撃に参加してほしい、とね。できるだけ前を厚くしたいから。いいシュートを持ってるし、クロスに対してもヘディング強いし、ボレーも上手なんじゃよね」
サイドからクロスが上がっても、中の枚数が足りないシーンが散見された今季の柏。得点不足の解消に、アルセウの攻撃参加は大きな役割を果たすはずだ。

夏の日立台のナイトゲームは独特の雰囲気があり、サッカー関係者にも人気が高い。全国でも屈指の明るさを誇る照明灯がピッチを鮮やかに照らし出し、闇の中に浮かび上がるスタジアムは、両チームサポーターの声援も相まって異空間と化す。その非日常感は、一度知るとクセになる魅力がある。

なお、今節実施予定だった『ハーフタイム(前半戦終了)以降に来場した方は当日券半額！』企画は、6月19日時点で前売チケットが予定販売枚数に達しそうな見込みのため、中止になった。当日は早めに仕事を切り上げて、スタジアムへ駆けつけてほしい。


以上