1月30日から2月16日まで、鹿児島県霧島市の国分運動公園でキャンプを行う柏レイソル。キャンプ4日目の2月2日、国分運動公園には、選手たちの雄たけびが響きわたっていた。その声はトレーニングメニューの厳しさの証でもあり、それだけ集中している証拠でもあるだろう。

「2年ぶりのＪ１ですから」という南選手をはじめ、それぞれ選手たちのコメントや表情からは、昨年の長いシーズンを戦い抜いて勝ち取った「Ｊ１復帰」への喜びと強い思いも伝わってくる。そして昨年までのメンバーに、名古屋から古賀選手、Ｆ東京から阿部選手、ブラジルから加入したアルセウ選手なども加わり、2007シーズンのチーム作りが進められている。

9時半から始まった午前練習では、筋トレと、1000メートル走を6本、しかもその1本あたりのタイムは「知らないうちに、どんどん早くさせられてるんですよ（岡山）」と、日に日にそのピッチは上がっているそうだ。「こうなるとね、僕らとスタッフとの戦いなんですよ」と、苦しい表情を見せていたトレーニングを終え、一転、笑顔で語ったのは岡山選手。やはり、彼が要所、要所で声を出しムードを盛り上げている。走り終わった後に、苦しくて顔をしかめている選手も思わずその声に反応して自然と笑顔になっている。

フィールドの選手がすべてのメニューを終了した後も、今シーズンから新たにチームに加わったロビンソンＧＫコーチのもと、ＧＫの4人がトレーニングを続けている。こちらもかなり苦しそう。セッティングされている道具を見て思わず「見るのも怖い」という声が聞こえてきたほどのキツさだ。

「シーズンが始まる前の大切な時期。しっかり走っておくのも、動きのあるサッカーのため」と語る石崎監督は、苦しい表情を見せる選手たちに励ましの声をかけながら、着々と午後の練習の準備を行っていた。

宿舎に戻り一休みすると、3時半から午後のトレーニングが始まる。午後はボールを使ったトレーニングが行われていた。８対８のミニゲームでは「切り替えを早く！」「ラインを上げて！」など、石崎監督の大きな声が響き続けていた。「キャンプ初日にミーティングで確認させた（石崎監督）」という戦い方を、ひとつひとつ入念に浸透させていく。

震えるほどの寒さとなったこの日は、時には強い風、時には温かい日差し、時には雪・・・と、ころころ変わっていく天候のもと、トレーニングが続けられた。しかし、すべての練習が終わりストレッチをする頃には、やわらかな太陽の光が選手とグランドを包み込んでいた。

以上

2007.02.02 Reported by 日々野真理