今日2度目の練習、その半ばすぎから広島ビッグアーチの照明灯に灯が入った。前代未聞の始動初日ナイター練習。しかもその内容は、シーズン中とほとんど変わらないフルコートでの11対12、フリータッチの実戦練習だったのだ。
10時20分から約2時間かけて行われた午前練習の内容も、普通のシーズン中とほぼ変わりなかった。ウォーミングアップの「鳥かご=6人〜7人が輪になってボールを回し、中の鬼2人がボールを奪うゲーム」が約30分間、延々と行われる。その後、2つのグループに分かれ、一つのグループがランニングしている間、もう一つのグループは6対6でパッシングゲームをハーフコートで行った。さらに今度は、コートを3/4に広げ、6対6でのゲームを行ったのである。午後も、形こそ変わったが、ボールを使った激しい練習に変わりはなかった。
2時間ずつ合計4時間。練習中は休憩などほとんどないハードな内容の練習を行った後、森崎和幸の練習着は汗でびっしょりと濡れ、駒野友一の額からは汗がどんどん吹き出し、流れ落ちた。練習を取材していた記者団が震えていた、というのに、だ。「オフこそ、周囲と差をつけるチャンス」と言い切り、オフシーズンの厳しい練習で知られる戸田和幸もまた「厳しい練習だった。いきなり来たな、って感じ」と苦笑いを浮かべるほどの内容だったのである。
これには、前提がある。オフに入る前、ペトロヴィッチ監督は各選手に対し、オフにやっておくべきトレーニングメニューを渡していた。これは森崎浩司によれば、「70%程度には身体を仕上げておくこと」が目的だった。そのメニューには、個人によって微妙な差があるのだが、だいたい2週間で200km前後は走りこむような内容となっている。これを、プロとして各選手が自覚をもってやっているかどうか。ペトロヴィッチ監督は「当然、やってきているもの」という前提で、この始動日トレーニングを行った。やってきていない選手は、もちろんついてこれない。そういう選手は置いていく、という構えだ。
結果として、選手たちは誰一人、練習についていけない者はいなかった。それどころか、若い選手たちは激しく相手とぶつかりあい、ライバルたちを吹き飛ばしてボールを奪おうとした。足下には激しいタックルをかまして削り合い、大声をあげてボールを要求もした。おとなしいイメージだった広島の選手たちが、監督が指示を出さなくても、自然と激しいぶつかりあい・しのぎ合いを初日から行っている。そこに、各選手が今年にかける意気込みの激しさを見た。
広島はこの後、1月31日までほぼ毎日、2部練習を続ける。そして2月1日からトルコに渡り、3日のNKザグレブ(かつてロベルト・プロシネツキも在籍したクロアチアのクラブで、現在は1998年ワールドカップでクロアチア代表を率いたブラジェヴィッチが監督を務める)との練習試合を皮切りに、10試合以上の試合を組む予定だ。
以上
2007.01.22 Reported by 中野和也
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