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【山形 2007シーズン新体制発表・新加入選手記者会見】記者会見での海保宣生理事長コメント(07.01.17)

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●海保宣生理事長:
「今季のモンテディオ山形のクラブスローガンは『再創生』と書いて『リスタート』と読みます。
1996年にモンテディオ山形がスタートして、昨シーズンで11シーズンが終わったわけです。みなさんご存じのように山形は社団法人として運営しておりますが、各自治体の厳しい財政状況のなかで、昨年から補助金の削減が始まっています。今シーズンも、昨シーズンに比べてさらに1000万円ほど削減されるという状況になっています。昨年12月2日にリーグ最終戦を終えた後に紙面をにぎわせているように、レアンドロをはじめとして昨シーズン活躍した選手が、つまり我々としてはチームに残ってほしい選手がチームを去っていきました。このことは例年のとおりで、経済的に裕福なクラブとそうでないクラブとの間で起こり得ることです。解っていたとはいえ、実際にそういった場面に直面すると悔しくてしようがないですね。いよいよ、我々としても自力で経営ができるような体質に変えていかなければいけない。ご案内のとおり、今年度3月末決算は1億円を超す赤字決算になりそうだということもあって、これまで蓄えてきた基金もいよいよ底をつきます。まさに今シーズンからは自立できるクラブに再生しなければならない。そのためには自立だけでなく、自分たちの身の丈も伸ばしていかなければいけないということです。
今、従業員全員で来シーズンの主に観客動員に向けて新しい手法を研究しています。いよいよクラブも次の段階に来たということで、まさに『再創生(リスタート)』というのが、我々を取り巻く環境にぴったりのスローガンになるのではないかと思います。

今シーズンのチームのスピリット、チームカラーとしては、『活き活きとプレーし 直向き(ひたむき)に、勇敢に戦い チーム一丸となって勝利を目指す』。昨シーズンにも何度かそういったゲームはあったわけですが、そのように考えております。

今日、リリースしたばかりですが、昨シーズンは東京Vでプレーしておりました石川竜也選手が鹿島アントラーズから加入してくれることになりました。彼も含めて、今シーズンはチームを去っていった選手が9人、入った選手も9人で、27人体制でやっていくことを考えております。今いる外国籍選手はレオナルドだけですが、チームの状況を見ながら、確実な、そして我々が金額面で獲得可能な外国籍選手を検討していこうと考えています。みなさんご存じのとおり、外国籍選手というのは日本でプレーをしてみないとわからない面があるので、貴重なお金を有効に使うという意味で、確実に活躍してくれるであろうと期待できる選手を慎重に選びながら、諦めずに考えていきたいと思っております。

それから、今日の目玉のひとつでもありますが、平野勝哉氏に強化育成アドバイザーとして今シーズンから加わっていただくことになりました。平野氏は1943年1月9日生まれで、64歳になったばかりです。昨年の1月31日付けで鹿島アントラーズを退職したと聞いて、彼ほどスカウト能力がある人がもったいないという話をしていたのですが、この度、我がモンテディオ山形に来て、特に高校生を中心に、大学生も含めた新人選手の情報を収集してもらうことになります。彼は日本一のスカウトだと思っておりますので、大変な戦力になると確信しております。
彼は住友金属に入社し、住友金属サッカー部を長年面倒を見てきました。Jリーグが発足するときに、当時はまだ日本リーグ2部の真ん中ぐらいの順位だったチームを、いち早くプロ化に向けさせた。鹿島アントラーズを創り上げた事実上の推進者だと私は思っています。そういうキャリアもございますし、今、日本代表で活躍している小笠原(満男)選手をはじめ、数々の優秀な選手をスカウトした実績もあります。

もう1点、今シーズンの体制で変化がありましたところをご紹介します。
引退セレモニー等で紹介されましたが、昨シーズン限りで現役を退いた高橋健二氏と太田雅之氏の今シーズンの配属先が決定しました。
高橋健二氏は、本人のご希望もありまして、フロントに入ってもらうことになりました。フロントでは、今ご紹介しました平野氏のスカウトのサポート役です。鹿島アントラーズでのスカウト業務というのは、チームで不足しているポジション、補充したいポジションの日本一のレベルの高校生・大学生を探してくるという仕事でした。山形では、それをやっても多分来てくれないと思うんですね。J1クラブなどから声がかかればそちらに行ってしまう、常識的にそういうことになります。平野氏は、全国区では知られていない、潜在的能力を持っている選手で、モンテディオ山形にフィットする選手を見つけて来なければいけない。今までとは若干違った情報を収集してくる必要があるというわけです。ただ、平野氏はまだモンテディオ山形の実状については詳しくないということで、それを高橋氏にサポートしてもらいます。平野氏の情報をもとにして高橋氏が実際に観に行き、山形のチームをよく知った立場で、この選手ならフィットしそうだという選手を獲得してもらうことにしています。
もうひとつ、営業の仕事もしてもらおうと思っています。運営も来シーズンやることはまだまだ固まっていませんが、観客動員増に向けて新しい手法をいろいろと取り入れて、取り組んでいくつもりでおります。そのひとつとして、来てくださった観客の方々へいろいろなサービスをしていきたいと考えています。公式戦期間中での運営の仕事がかなり膨らんでくるということを予想して、高橋氏にも運営の仕事の一部をやってもらうことを考えています。同時に、現場でのコーチという志向もありますので、今、取り組んでいるB級の指導者資格を取ることに協力していくことも考えています。

太田雅之氏には、ユースコーチに就任していただくことになりました。お金がないからと言ってJ1を目指さないということではなく、一昨年の甲府の例もありますし、それを目指して、第2の甲府になるべく山形も頑張っていきます。
客観的に見て、お金のあるクラブがお金のないクラブから確実に活躍するであろうという選手を獲っていくというのは、これは(事業規模の)上から下まで変わらない現象です。我々はできるだけお金のかからない補強を移籍でやっていきますが、同時に、時間はかかるものの、平野氏に今回来てもらったこともあって、高校生・大学生の新人をスカウトし、可能性のある者を育てることもやっていきます。また下部組織、まさに太田氏に担ってもらうユース、あるいは庄内と村山にあるジュニアユースという下部組織からの底上げを力を入れてやっていかなくてはならないだろうと考えております。そういう意味で、太田氏の存在は、次の山形を背負って立つ選手を育成してもらうという面で極めて貴重な立場と考えています」

Q:外国籍選手の話がありましたが、状況を見ながらということは、開幕後に獲得するかもしれないのか?ポジションはどこと考えているのか?
「開幕後になる可能性もあります。拙速に走ってババをつかむことがないように、慎重にやりたいと思っています。ポジションは、昨年のチーム得点王・レアンドロが抜けたので、FWということになるんでしょう。ただ、FWは今シーズン、高校生まで含めてずいぶんと補強ができています。明日から練習開始しますから、現場の樋口監督の意向を受けながら、どのポジションにするかを探ることになると思います」

Q:今回、選手が9人出て9人入ったということですが、今回の補強は何点をつけられるのか? また全体としての印象を。
「選手それぞれのキャリアを見ましても、強化部がいい補強をしてくれたのではないかと思います。問題はやはり外国籍選手。どう確実ないい選手を探し出せるかというところがまだ残っています。今のところは合格点をあげてもいいんじゃないかと思っています」

Q:今回、DFとFWをかなり厚く補強しているなと思いますが、具体的な戦略的はあるのか?
「レアンドロが抜けましたから、FWは即戦力と若干将来を見据えた部分とを併せて、人数的にも厚くしました。ご案内のとおり、永井(篤志)が移籍していったのもつい最近の話ですし、そういった面ではある程度出ていくかもわからないということを想定しながら情報を取って補強の準備をするということです。鹿島時代はこんな経験をしたことはありませんでした。言葉は悪いですが『草苅場』になるクラブの宿命なんでしょうけれども、活躍した選手はほかから声がかかりそうだということを想定しながら、そこを埋める作業を平行して進め、固めていくということで、かなり難易度の高いことをやらなければならない。ピタッ、ピタッと抜けたところをうまく埋められるかというと、そうでないところも若干あるんですけれど、今日発表した石川選手は平野氏が鹿島時代にスカウトした選手で、まさに(神戸に移籍した)内山(俊彦)と同じサイドバックです。ギリギリのところでいい補強ができたなと思います。あとは練習が始まりますので、我々がよかれと思って補強してきた選手たちが、実際にこのチームでやってみてどんな具合になるのか。監督の意見をよく聞きながら、一部軌道修正をするとか、補強しなければいけない部分もあるかもしれない。そう考えています」

Q:鹿島での経験とは違うという実感ですか?
「それは本当に違いますよ。鹿島の場合は、Jリーグでもトップレベルのクラブですよね。事業規模もそうですし、周りから見るチームの成績もそうですから。鹿島で残ってほしい選手は全部残ってくれたわけです。ほかから獲りにくるなんてことはなかった。ところが今はチームで活躍してくれて、残ってほしい選手が移籍していくわけで、まったく違います。何よりも悔しいですね。わかってはいましたが。昨日もJリーグ実行委員会で『山形は何が何でも身の丈を伸ばす』と宣言してきました」


以上
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