●第86回天皇杯準々決勝
15:02/熊本/5,737人
鹿島 3-2 清水
得点:10' 矢島卓郎(清水)50' 矢島卓郎(清水)54' 田代有三(鹿島)79' 本山雅志(鹿島)88' 柳沢敦(鹿島)
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●アウトゥオリ監督(鹿島):
Q:劇的な勝利だったが、どんな気持ちが逆転につながったか?
「前半の立ち上がりのところでチャンスがあり、うちの流れになりつつあったところでゴールを決められず、不注意から失点してしまった。前半は、我々がここ最近見せているサッカーとはほど遠い内容だったので、ハーフタイムで選手たちには『気持ちを入れてほしい、試合に入ってほしい』とお願いした。後半は、それがひとつひとつのプレーに表われて、結果につながったと思う」
Q:前半の悪かった部分と、柳沢の働きについては?
「柳沢に関しては、技術的な部分ではあまり良い時期ではなく苦しんでいると思うが、人間としてプロとして取り組む姿勢というのは、褒めるべきところだと思う。3点目を取る前にもチャンスがあったし、その中で彼がしっかり決めることができたというのは、本人の自信にもつながっていくと思うし、レッズ戦でも活躍をしてくれればと思っている。苦しい時期を乗り越えていくことで、人間的にも選手としても強くなっていくと思う」
Q:2点差をひっくり返せた一番の理由は?
「自分の長年のキャリアの中でも、今年は2点差や3点差を逆転するチーム、あるいはそれを逆転されてしまうチームを多く見た。それがかなり日本のサッカーで目立っているので、特に集中、注意という部分が目立っている。成熟し、勝負にこだわっているチームは、2-0になれば、より堅く戦うはずだが、日本のサッカーでは、気が楽になってしまうのか、見せるプレーや軽いプレー、あるいは集中が切れたプレーが続いてしまって、そこでリズムを失ってしまって、相手にリズムが移って、逆転されたり引き分けたりしてしまう。それは、うちも含めてそうだが、そういう現象が日本のサッカーでは見受けられる。それは、2010年に向けて大きな日本の課題になると思う。そうしたゲーム・コントロール、どこで速攻し、どこで遅攻するのか、そういった部分をもっと見極めなければいけないと思う。それは日本のサッカーの大きな大きな課題だと思う」
Q:カウンターからピンチを招く場面が多かったが、その原因は?
「主な原因は、不注意にある。特に前半は、試合に入るというところが第一の条件であって、それができていれば戦術・技術の話もできるが、それがなければ何も話は始まらない。その中で気持ちを切り替えた瞬間に、我々らしい部分というのが少しは出始めたと思う。ただ、今シーズンの中で一番不注意という部分が目立った試合ではないかと思う。それでも、2点のビハインドを逆転できたということは、自分が言っている改善が、少しは見られたのではないかと思う。それが残り2試合の中で、継続してできるかという点が大きな課題になるし、それができれば、このチームの将来は明るくなると思う」
以上
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