9月23日（土）J2 第41節 東京Ｖ vs 山形（14:00KICK OFF/味スタ）
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先週に続き今季２度目の、３日間連続非公開練習を行った東京V。第４１節は山形をホームに迎える。「ヴェルディの逆襲」と銘打った９月下旬のホーム３戦の２戦目でもあり、昇格争いに逆襲をしかけるべく打って出る。

ただ、「逆襲」というくらいでもあるから、逆境に立たされていることは間違いない。「残り全勝して何かが起こるかどうか」（大橋）という状態だ。現在首位神戸、２位柏は共に勝ち点７１。３位横浜FCも同７０で追走する。４位仙台は同６１で、５位鳥栖が同５４、そしてその下の６位にようやく同５３の東京Vがつける。昇格圏内の３位との勝ち点差は１７、もしも残り１１試合に全勝して得られる勝ち点は３３。現実はかなり厳しい。「だからこそ、一つ一つの試合を大切に」と大橋は前述のコメントに続ける。今節対戦する８位山形は勝ち点２差で東京Vを追っており、少しでも気を抜くことはできない。

今節の東京Vは勝利した前節愛媛戦のメンバーから大きな変動はないものと思われる。だが、途中加入以来１５戦連続で先発を続けてきたマルクスを出場停止で欠く。そこで、マルクスに変わってセットプレーを任せることの出来る大橋に日の目があたることになりそうだ。ここ５試合連続途中出場の彼だが「チーム状態は悪くはないんだけど、勝てない試合が続くと先制点を取られたりした場面で『またか』、とがっくりしてしまうことがある。ただ今は雰囲気は良いし、自分たちが何をするかにかかっていると思う」と今節への意気込みを話す。ちなみに今季横浜FMから移籍してきた大橋は小学校時代（マリノスジュニア）から現山形監督の樋口氏に教わってきている。「グラウンドで再会するっていう楽しみもありますね。樋口さんは本当にサッカーが好きで、サッカーに精通している方。最近山形がいいサッカーをしているのも樋口さんのサッカーが浸透しているからだと思う。結構つないでくる良いサッカーをするんじゃないかな」と恩師との再会を楽しみにしつつ、分析も加えてくれた。
　
山形の基本システムは東京Ｖと同じく４−４−２。攻撃における武器は佐々木、臼井がしかけてくる右サイド。出場停止あけで３試合ぶりの先発が見込まれるレアンドロ（現在得点ランク三位）の決定力だ。「守から攻への切り替えが早く、それがクオリティが高く最終的にレアンドロの決定力もある」というのがGK高木が抱く印象。左サイドには前節から宮沢が新潟から新加入、攻撃のアクセントとなっている。「左ききでフリーにさせると良いボールを蹴る選手」と説明するのは新潟時代共に戦っている萩村。「山形は中盤でつなげる永井さんらパサーもいるし、前回の対戦のような（山形が途中退場で９人になるも攻めあぐね結局１−０）ことじゃ勝てないと思う」と気を引き締めていた。

今季東京Vと山形の対戦成績は東京Vが２勝１敗。勝ち越してはいるがホーム味の素スタジアムで敗戦を喫していること、そして味スタでの今季通算成績が１勝１分５敗という数字が気になるところではある。

だが「逆襲」をしかけるためにはそうも言っていられない。とにかく勝利あるのみ。その先に光が見えてくる可能性はまだある。

以上

2006.09.22 Reported by　了戒美子