9月16日(土) 2006 J1リーグ戦 第23節
C大阪 3 - 2 千葉 (19:04/長居/19,036人)
得点者:'8 クルプニコビッチ(千葉)、'29 西澤明訓(C大阪)、'51 古橋達弥(C大阪)、'67 巻誠一郎(千葉)、'76 大久保嘉人(C大阪)
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90分を通じてのシュート数は、C大阪6本、千葉が17本。千葉のアマル・オシム監督が試合後、「チャンスの数やシュートの数が考慮されてポイントがつくのなら、うちが勝っていた」と語ったように、千葉のほうが多くチャンスをつくったのは確かだった。しかし、前節の敗戦で再び最下位に沈んだC大阪は、J1残留を考えるともうこれ以上負けられない。ましてホームでの試合なのだから、なおさらだった。
C大阪・塚田雄二監督は、これまでの3-6-1システムを少し変更して臨んだ。本来は、リベロのブルーノ・クアドロスを中盤に上げたのは「相手が1トップでくるとわかったので、バックラインに多くの選手を置くのではなく、中盤でしっかりコントロールしようと思った」(塚田監督)のが理由。つまりFWを追い越してくる羽生直剛、クルプニコビッチを警戒したものだった。しかし、立ち上がりの8分、そのクルプニコビッチの強烈なミドルシュートがGK吉田宗弘の手をはじいてゴールに突き刺さった。
千葉の機動力に押され気味だったC大阪は、ミスが多くなかなかゴール前までボールを運べず、チャンスをつくれなかった。しかし29分、ベテランが一瞬の隙をついた。森島寛晃が右サイドで粘ってクロスをあげると、ゴール前でブルーノ・クアドロスがオーバーヘッドシュートを試みた。これは空振りに終わったが、こぼれたところに西澤明訓が飛びこんで押し込み、同点に。1-1として前半を終えた。
「チャンスを作っただけでは試合には勝てない」。アマル・オシム監督は、ハーフタイムにこんなコメントをした。が、後半に入ってまず得点をあげたのはC大阪だった。51分、宮本卓也のロングフィードに古橋達弥が反応。浅い相手DFラインの裏に抜け出した古橋は、コースを狙いすまして右足を一閃。「裏が開いているのがわかった。GKが左に動くのではないか、と思ったのでニアを狙った。うまくいきました」(古橋)という会心のゴールで、C大阪が逆転に成功した。
61分、千葉は右足首を痛めて控えにまわっていた巻誠一郎をピッチに送り出した。そして、その6分後にロングスローからその巻がヘディングシュート。これが決まって2-2。どちらにころんでもおかしくない接戦に決着をつけたのは、66分に交代出場したC大阪・大久保嘉人だった。酒本憲幸のスローインをダイレクトで古橋が折り返し、ゴール前に飛び込んできた大久保がプッシュ。すばやいリスタートが2度目の勝ち越しゴールにつながった。
その後は千葉が攻め、C大阪が守る展開。「1点をリードしたが相手にボールを支配され、防戦一方になった。簡単にクリアするだけではなく、キープも考えないと」と、吉田が苦言を呈したように、C大阪サポーターにとってはひやひやの勝利ともいえた。とはいえJ1残留に望みをつなぐ大きな勝点3を獲得。再び最下位を脱出し、次節・福岡との直接対決に挑む。
以上
2006.09.17 Reported by 横井素子
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