9月3日(日)ヤマザキナビスコカップ 川崎F vs 千葉(19:00KICK OFF/等々力)
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期せずして千葉との2連戦となった川崎Fだが、水曜日の激闘の影響は大きいかったようだ。試合後、勝利しながらも、ピッチに倒れ込んだ中村憲剛を筆頭に、選手たちは千葉を相手に対等なレベルでの走るサッカーを展開。もちろんそれによって肉体的な疲労はピークに達しており、コンディション調整が懸案となっていた。そうした中、指揮官が選択したのが休息だった。
アウェイで難敵を下したこともあり、関塚監督は通常紅白戦が行われる試合2日前の練習を軽めに切り上げている。もちろんそれは2日前に対戦し、戦い方を体感した千葉が相手だということもあるだろうが、リーグ戦とは違い決勝を含めるとあと3試合しか残されていないカップ戦においてのこの思い切った決断には驚かされた。そしてそんな関塚監督の血の通った判断を見ていると、選手個々が信頼感で結束して作り出されてきた川崎Fの強さも納得できるというもの。勝利のための方法論を熟知した指揮官の、目には見えにくい好采配ということが言えそうだ。
そんな川崎Fが迎えるヤマザキナビスコカップ準決勝第一戦だが、ホームの川崎Fは表向きの静けさとは裏腹に必勝態勢で準備を進めている。
たとえば中村は「最初ホームなんで確実に勝って、失点も許さないということが大事だと思います」と試合を見据えているが、もちろんこの言葉の裏には先日の千葉との激闘をふまえ、彼らのフクアリでのねばり強さを織り込んでいるのは間違いない。ホームでどうしてもほしいのが勝ち星であり、できればアウェイゴールも0に抑えておきたい、という思いは強い。
ただ、中村が口にした無失点に、守備陣がこだわりを見せていないのは興味深い部分でもある。センターバックとして最終ラインを統率する佐原秀樹は1失点までは許容範囲との考えを示していた。もちろんこの言葉の裏にG大阪と並んでリーグ首位タイに立つ得点力を生み出した攻撃陣への信頼感があるのは間違いない。
ちなみに川崎Fの得点力に貢献してきた我那覇和樹は日本代表中東遠征へ。さらに右サイドを主戦場としてコンスタントに活躍してきた森勇介は累積警告によりこの第一戦は出場停止。ただ、水曜日の試合を出場停止で欠場したジュニーニョが先発へと復帰。我那覇に代わって先発が予想される黒津勝とのスピードの競演で千葉守備陣をかき回してくれそうだ。
川崎Fと同様に代表メンバーが抜けた千葉を与しやすいと考える向きもあるだろうが「千葉は代表が抜けてますが、そういう時こそ頑張ってくると思う」と中村は冷静に述べると、同じように関塚監督も「佐藤勇人が練習試合に出たと聞きますし、控えにもいい選手がいる。あまり関係ないですよ」と油断の素振りも見せなかった。
クラブ史上2度目の決勝進出なるか。組み合わせ抽選会での屈辱をバネにホームでの初戦に臨む。
以上
2006.09.02 Reported by 江藤高志
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