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【日本代表 対 イエメン代表】8/14練習レポート:先発に羽生、佐藤勇人、巻の千葉トリオ? イエメン戦に向け、より実戦的メニュー実施(06.08.14)

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●アジアカップ2007予選
8月16日(水)19:20/新潟ス
日本代表 vs イエメン代表
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トレーニングのラストに行われた6色のビブスを使った11対11。レギュラー組と思われるチームでは、今回、満を持して代表招集された巻誠一郎、羽生直剛、佐藤勇人のジェフユナイテッド千葉3人衆がプレー。長い距離を走って攻守の切り替えを速くするというオシム監督の哲学を確実に実践していた。
「今日イエメンのビデオを見たけど、相手の守備がすごく弱い。2列目からの飛び出しに誰も付かないから、ドフリーでGKと1対1になるシーンが生まれた。自分が出たら危険なプレーや飛び出しを出せる」と、国際Aマッチデビューを果たすであろう佐藤勇人(千葉)は淡々と話す。指揮官の哲学を知る男たちの加入でチームは確実に前進しつつあるようだ。

アジアカップ2007予選・イエメン戦(16日、19時20分キックオフ、新潟ス)を控えた新潟合宿2日目。市内競技場でのトレーニングは19時開始だったが、その前に発表された背番号がまず報道陣を驚かせた。1ケタ番号は4番の遠藤保仁(G大阪)だけ。大半が50番台で、坂田大輔(横浜FM)が最大の67番を付けることになった。ジーコ前監督が42人の選手を登録しているため、これに入らなかったメンバーは必然的に大きな数字を背負わざるを得ないのだが、これまた前代未聞のオシム・ジャパンらしいところだ。

トレーニングはこの日も90分間休みなしで続けられた。最初は9日のトリニダード・トバゴ戦前の千葉合宿でも実施している3色のビブスを使った4対2と6対3。別メニューの駒野友一(広島)と田中達也(浦和)の2人とGKを除いた18人が参加した。その後、駒野と田中達也が合流してハーフコートでの4対3+GK(5色のビブス使用)へ。これも千葉合宿同様に人数が流動的に変わった。最初の招集だった1週間前は選手全員がどうしていいか分からず戸惑いを感じさせたが、今回はオシムサッカーを3年半叩き込まれた千葉の面々がいる。彼らは自らビブスを配り、周囲にアドバイスを送るなど、理解度の高さを如実に表していた。「彼らがいて、やりやすくなった部分は否定できない」と反町康治コーチも認めていた。
オシム監督はコーチ陣にも臨機応変さを求めている。よくあることだが、この日も練習前の打ち合わせと実際のメニューを変化させたのだ。そこで反町氏は4対3+GKの時、FWとDFの組み合わせを変化させるよう提案したという。教える側にも、少しずつオシム・イズムは浸透し始めている。

続いて8色のビブスを使った11対11に移行。指揮官は「もっと簡単にボールを展開しろ」「外のスペースを使え」「ダイレクトでつなげ」とひっきりなしに指示を送る。いいプレーが出れば「ブラボー」と連発し、ミスが出ればその選手の名前を何度も呼ぶ。この日からピッチ上の通訳が変化したこともあって、オシム監督の言葉がよりハッキリと伝わるようになった。
指揮官が何を考えているのかよく分かる特徴的な出来事が11対11の練習中にあった。最終ラインに入った坪井慶介(浦和)の前にフリースペースがあるのに、彼は守りのことにとらわれて自陣に引いていた。するとオシム監督は「ツボイ、ツボイ」と大きなジェスチャーで上がれと指示。これに気づいた坪井がボールを受け、ハーフウェーラインより前にドリブルで持ち込み、FWにボールを供給したのだ。DFだろうが、空いたスペースがあればどんどん前に出ていい。指揮官は一瞬の判断力を身につけさせようとしているのだ。

練習のラストはゲーム。当然2つのチームが戦ったが、ビブスは6種類のまま。レギュラー組と見られる方は、GKに川口能活(磐田)、守備(赤)に田中マルクス闘莉王と坪井、鈴木啓太(いずれも浦和)、中盤(緑)に佐藤勇人、羽生、長谷部誠・三都主アレサンドロ(ともに浦和)、山瀬功治(横浜FM)、FW(黄色)に巻、我那覇和樹(川崎F)というメンバー構成。もう一方は、GKに山岸範宏(浦和)、守備(白)に加地亮(G大阪)、駒野、阿部勇樹(千葉)、中盤(青)に遠藤、田中隼磨(横浜FM)、中村直志(名古屋)、小林大悟(大宮)、坂田、FW(水色)に田中達也と佐藤寿人(広島)という顔ぶれだった。

「ビブスを多くしてわざと周囲の状況を分からなくすることで、判断の重要性を理解させるのがオシム監督の狙いだと思う」と佐藤寿人は説明する。そんな複雑な中で何をすべきなのか。代表選手たちは練習をこなすごとにそれを理解しつつある。
そしてオシム監督の哲学はピッチ外にも影響を及ぼしている。この日のトレーニング前、選手たちは指揮官抜きでイエメンのビデオを見たが、自ら相手を分析し準備をしようという機運が非常に高かったという。
「千葉では、自分たちでビデオを見て当日までに相手を理解するのは当たり前。ピッチに立つのは選手で、監督じゃない。相手の特徴を見極めるのは大切なことだから」と佐藤勇人は話す。1週間前のトリニダード・トバゴ戦前のミーティングではオシム監督の問いにほとんど応えられなかった日本代表だが、今回は千葉のメンバー中心に自分たちの意見を持って指揮官と対峙することができそうだ。
「考えながら走るサッカー」を具現化するための体制が多角的に整いつつあるオシムジャパン。目に見えて変化する選手たちが2日後、どんな面白い試合を見せてくれるのか。イエメン戦が一段と楽しみになってきた。


以上

2006.08.14 Reported by 元川悦子
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