SBSカップ国際ユースサッカー
●8月12日(土)15:00／静岡県・草薙陸／3,183人／40分ハーフ
U-19日本代表 3-0 U-19韓国代表
【得点者】13' 小澤竜己（U-19日本代表）、56' 小澤竜己（U-19日本代表）、73' 森島康仁（U-19日本代表）
17:20　静岡ユース 2-2 U-19メキシコ代表

●8月13日(日)　静岡県・藤枝総合運動公園サッカー場／40分ハーフ
15:00　U-19日本代表 対 静岡ユース
　★試合速報→U-19日本 vs 静岡ユース
17:20　U-19メキシコ代表 対 U-19韓国代表
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スコアだけみれば3-0で韓国に快勝。今年に入り2戦して2勝と日本が苦手としてきた韓国を相手になかなかの好成績をあげている。韓国とは、これまでのAFCユース選手権の決勝で何度となく対戦し、常に敗れてきている。今年最大の目標は、AFCユース優勝、ではなく、ベスト4入りして来年のU-20W杯出場権を手に入れることだが、大会前最後の対外試合で韓国を相手に弾みをつける結果となった。

ただ、スコアは3-0といかにも快勝だが、内容を見ていくと立ち上がりこそ日本が集中して入ったほかは一貫して韓国ペース。3-5-2の相手2トップに中盤が引っ張られ、防戦一方。逆に攻撃では中盤が空いてしまうため、FWまでの距離が開き効果的なチャンスは得られない。そのため、小澤（F東京）のスピードと、森島（Ｃ大阪）のパワフルさを生かしたカウンターが唯一の攻撃手段となった。
13分の先制点もまさにその形から。自陣に攻め込まれたところを、中盤の低い位置でカット。そこから右サイドのウラのスペースへ飛び出した小澤へロングボールを入れる。ペナルティーエリア付近から小澤は相手DFをかわす。エリア内には森島が詰めていたが、迷わず放った小澤の左足シュートは鋭くゴールの左隅をついた。「良い形で、決めるところを小澤が決めた」と森島も振り返る得点だった。
しかし、韓国も黙ってはいない。サイドから単純なクロスはなく、逆サイドへの展開や中央で2トップとトップ下のコンビネーションから次々に日本ゴールを脅かす。「でも、最後の最後やられなかった」とU-19日本代表・吉田監督が振り返るように、中央は固めきって得点チャンスは与えず。1-0で試合を折り返す。

後半は、暑さとアウェイの疲れからか韓国の運動量が落ち出す。意外なことにDFたちのフィジカルが弱く、森島などは球際をことごとく制することができた。56分の追加点もロングフィードから今度は左サイド森島が受けDFをかわし、エリア内右に詰めた小澤へラストパス。GKが出たところを落ち着いて右足で決め2-0。続く3点目は中央から小澤が粘りをみせ、伊藤（中京大中京高）へマイナスのボールを出す。これは伊藤と合わなかったのだが、ファーサイドで森島が豪快にたたき込んだ。

「カウンターは良いんだけど、もっとつなげたはず」と、G大阪勢安田、横谷が揃って口にする。「ガッツ！って感じの得点でしたね」と言ったのはJリーグに出場のためSBSカップへの招集はなく、磐田戦を控えた宿舎でテレビ観戦したという内田（鹿島）。森島のフィジカルも小澤のスピードもこの試合では通用した。この大会残る2試合では、他の得点パターンやセットプレーからの得点もあることを、試合中に確認しておきたいところだ。

主力が参加できないこの大会、「僕にとってのいいステップ」と吉田監督自身も位置づけているとおり、総力での戦いとなる。底辺のレベルアップのためにも、ベンチを含めた戦い方という意味でも監督自身の力も試されているという認識だという。そんな中、ポジション争いは激化し、チームの力となっているようだ。
まず目につく結果を出した2トップだけでなく、福元（大分）、柳川（神戸）、槙野（広島）の3人が争う2枚のセンターバックのポジションもなかなか注目だ。福元が不参加のこの大会、柳川、槙野の2人がコンビを組む。「昔は人に付くタイプだったけど、Jリーグに入ってカバーに回ることも増えた」という柳川と、もともと人にも強く、なおかつスピードもある槙野のコンビネーションで韓国攻撃陣を封じた。こうしたポジション争いに伴う相乗効果でチームは強くなっていくのだろう。

12日につづいて13日は静岡ユースとの試合。昨年は同年代（87年1月1日以降生まれ）のチームに4-2と勝利こそしたが、国内の同世代には苦戦を強いられる傾向にある。今年の静岡ユースはU-18のため、最年長でも1歳年下（88年生まれ）となる。
AFCユース選手権の前に残されたのは、あと2試合。その中で確められることは確かめ、アピールすべきところはして、全てを出しきり、日本代表の、そしてプロの意地を見せてほしい。


以上

2006.08.13 Reported by 了戒美子

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●SBSカップ国際ユースサッカー　その他の試合予定
・8月15日(火)　静岡スタジアム エコパ
14:00　U-19日本代表 対 U-19メキシコ代表
　★試合速報→U-19日本 vs U-19メキシコ
16:20　静岡ユース 対 U-19韓国代表