5月14日（日）ヤマザキナビスコカップ 清水 vs 千葉（13:00KICK OFF/日本平）
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ここまで3連勝で予選突破が見えてきた千葉と、まだ勝利がなく勝点2の清水。千葉としては、ここで勝てば準々決勝進出がほぼ確実になるゲーム。清水としては、ここで勝たなければほぼ絶望的となるゲーム。残り3試合で同カードの対戦が2つ残っていることもあり、グループCの情勢を大きく左右する一戦となる。

絶対に勝たなければいけないホームの清水は、エースのチョ・ジェジンがワールドカップ韓国代表の最終メンバーに選ばれたため欠場。センターバックの青山やMFの平松もケガで出場できないが、それ以外はいつも通りのメンバーとなる見込みだ。
注目は、チョの代わりにFWに入ることが予想されるルーキーの矢島卓郎だ。今年早稲田大から加入し、長谷川監督の現役当時と同じ背番号9をつける矢島は、これまで先発した2試合ではどちらもゴールを決めており、見事に期待に応えている。また途中出場のゲームでも、持ち前のスピードを生かして鋭い突破を見せ、大いに可能性を感じさせてくれる選手。4月1日（G大阪戦）に痛めた右肩もほぼ完治しており、本人もこの試合にかける思いは非常に強い。

対する千葉は、巻と阿部が日本代表のキリンカップに参加しているが、今日（13日）のスコットランド戦に彼らが出場しなければ、このゲームに出てくる可能性もあるかもしれない。オシム監督なら、それぐらいのことがあっても不思議ではないだろう。したがって代表の2人が出場するかどうかで変わってくる部分も大きいが、誰が出ても自分たちのサッカーは変わらないのが千葉というチーム。巻や阿部が出場しなくても、全員が精力的に、惜しみなく動く攻守の切り換えの速いサッカーに変わりはないだろう。

この対戦では、どちらも攻守の切り換えの速さが武器という点は同じだが、守備のスタイルはまったく異なる。清水が3ラインをバランス良く整えて相手にスペースやパスコースを与えない守備をするのに対して、千葉は徹底したマンマークで相手のパスワークを封じるチーム。そうしたコンセプトの違いに注目しながら観るのもおもしろいだろう。
また、お互いにチョと巻という前線のターゲットマンが不在になったときに、どのような攻撃の組み立てを見せるかというのも興味深い部分。長いボールを前線に当て、そのセカンドボールを拾ってチャンスにつなげるというパターンが通用しにくくなるため、いつも以上に攻撃の工夫が必要になってくるからだ。その意味では、お互いに1タッチ、2タッチでのテンポの良いパスワークや、2列目からの積極的な飛び出しを持っているチームだけに、そうした部分でどちらのほうが鋭さを見せられるか。これも観る側としては楽しみな要素と言える。

お互いに質の高い組織的なサッカーを持ち、お互いに相手の力を認め合っているチーム同士の対戦。しかも、ホームの清水が強い危機感を持って臨むゲーム。攻守ともに非常に激しい戦いになることは、間違いない。


以上

2006.05.13 Reported by　朝比奈 穣

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■特Ｊ！プレイヤー： 矢島　卓郎選手（清水）
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