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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【 なでしこジャパン vs アメリカ女子代表:レポート】世界のトップ、アメリカとの2試合で感じた「悔しさ」「手ごたえ」「課題」をW杯予選に活かしたい、なでしこジャパン』(06.05.10)

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●なでしこジャパン国際親善試合
5月9日(火)16:00/大阪長居スタジアム/15,908人
なでしこジャパン 0-1 アメリカ女子代表
■得点者:66分 N.カイ(アメリカ)
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「悔しい」・・・これが、試合後に選手たちから共通して聞こえてきた声。

なでしこジャパン(日本女子代表)とアメリカ女子代表の親善試合の第2戦が9日、大阪長居スタジアムで開催された。1−3で敗れた第1戦を終えてむかえたこの第2戦。結果は0−1、54分に第1戦でハットトリックを決めたエースのアビー・ワンバックと交代で入ったFWのナターシャ・カイに、66分セットプレーからの流れで、決勝点となる1点を決められてしまう。結果、なでしこジャパンは、FIFAランキング2位のアメリカを相手に初勝利を挙げられず、通算成績は、これで18戦中3分15敗となってしまった。

スターティングメンバーは、GK福元、DF安藤、磯崎、岩清水、矢野、MFは宮間、酒井のダブルボランチに、澤、大野、ツートップが永里、大谷と、前戦と同様(後半の失点後スリーバックへ変更)一方のアメリカはスタメンを2人入れ替えているもののシステムは同様、GKソロ、DFミッツ、フリンポン、ホワイトヒル、ランポーン、中盤は、ボックスのワンボランチに右ロイド、左リリー、トップ下のワグナー、ツートップはワンバックとオライリーで、流れによっては流動的に3トップになる。

第1戦を戦って出た課題を意識して臨んだこの対戦。怖がらずに最終ラインを高くとって勝負していくこと、全体をコンパクトに、相手が流動的に3トップになることへ対応、よりバイタルエリアをうまく使っていくことなどが具体的に挙げられた。そして何より第1戦でハットトリックをあげたワンバックの対応だ。試合では常にそうしたポイントを強く意識したプレーを見せ、磯崎を中心としたDF陣がワンバックをなかなか自由にさせない。1戦目を終えて、選手たちだけでまずビデオを見て澤、磯崎、酒井を中心にそれぞれが意見を出し合い、修正するべきポイントを話し合い共通の意識を持って試合に臨んだ第2戦。「それが大きかった」と酒井が語るが、「あれだけ話し合ったことでこれだけ変わるなら」と相当悔しい表情も見せた。それだけ、第1戦で出た課題の部分には手ごたえを感じたともいえるだろう。「熊本との第1戦と比べて日本はものすごく進歩していたという印象だ」とアメリカのグレッグ・ライアン監督も試合後に語った。

「世界のトップレベルのチームを相手に、この時期に我々が1年3ヶ月やってきたことがどこまで通用するか、それを2回チャレンジできたことは非常に成果だし、我々にとっては良かった。それによって見えてきた部分、通用した部分もたくさんあった。逆にあれだけのハイプレッシャーの中で、あるいは体格差もあってバイタルエリアになかなかボールを入れられなかったが、そういうチームにどういうことをしていかなくてはいけないかも感じられたし、そういう課題を見られたのは良かったと思う」と大橋監督は会見で語った。
選手たちの試合後の「悔しい」という言葉は「手ごたえ」があったからこその言葉だったのだろう。そして「まだまだ世界の壁は厚い」と澤が付け加えたが、「課題」がまたはっきりした点もこの2試合を通しての収穫だ。

これから、それぞれ所属チームに戻り、まもなく(5月21日開幕)リーグ戦が始まる。そして、それぞれの試合を戦った後7月にオーストラリアで行われるアジアカップ(2007年ワールドカップアジア予選を兼ねる)をむかえることとなる。「それぞれが高い意識を持って、また集合したときに、すぐ戦闘モードに入れるような体作りをして更にパワーアップすることが大事」と磯崎、「ラストパスの精度だったり、パスの強さだったり、クロスの精度だったり個人的なところにかかってくると思うので、それぞれがチームでそういう部分をどれだけしっかりやれるか」と酒井が、そして「個人のレベルアップをしないと、チームのレベルアップにはつながらない。それぞれがチームに帰って自分に足りないところを補ってレベルアップしてまた集まりたいと思います」と澤、それぞれ今後のおよそ1ヵ月半チームでやってくるべきことについて語った。

この試合で感じた「悔しさ」と「課題」「手ごたえ」を、7月のアジアカップの戦いに活かし、2007年ワールドカップ行きのチケットを手にして欲しい。本番まで一刻一刻、時計の針は刻まれていっている。

以上

2006.05.10 Reported by 日々野真理
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