4月1日(土) 2006 J2リーグ戦 第6節
横浜FC 2 - 0 水戸 (14:04/三ツ沢/3,073人)
得点者:'14 吉武剛(横浜FC)、'75 城彰二(横浜FC)
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「足達前監督がつくり上げたものがベースになっている。これまでやってきたことが無駄になっていない。足達さんに感謝しないと」。試合後、城の口から出た言葉はわずか1節で解任になった前監督への感謝の言葉だった。
試合は2連勝を飾り、勢いに乗る横浜FCが序盤からペースを握る。左サイドを中心に組み立て、2分には右サイドに流れたアウグストが中央に切り込んでシュート。11分にはアウグストからのクロスを三浦がヘッド。13分にも城、アウグスト、内田とダイレクトパスをつないで最後は三浦がGKと1対1になるが、GK武田の好セーブに止められる。ゴールこそ挙げられなかったが、前節とは異なり、攻撃的な姿勢がチームに溢れていた。
その中心にいたのが足達前監督の下、大きく成長を遂げた内田や吉武、中島といった選手たち。左サイドの中島が正確なキックでゲームを組み立て、内田が研ぎ澄まされた戦術眼でセカンドボールに鋭い反応を見せる。そして14分、左サイドのCKからトゥイードが頭で折り返し、最後に押し込んだのが吉武であった。
さらに、この試合で横浜FCが得た最大の収穫はアウグストだろう。「水戸はスペースを埋めてくるのでアクセントとなる選手がほしかった」(高木監督)という理由で先発起用されたアウグストだが、これまで出場した試合では周囲との息が合わず、チームの中で彼の技術をどう生かすかが課題であった。だが、この日のアウグストは城、中島と見事な連携を見せる。13分には中央に切り込み、内田と細かなパス回しからCKを奪取。そのCKから先制点は生まれた。そして、75分には右サイドからのFKを城の頭にピンポイントで合わせるクロスを蹴り、アシストを決めた。試合中に何度も呼び寄せ細かな指示を与えるなどしてチームにフィットさせた高木監督の手腕は賞賛されるべきものである。
その後も水戸を攻め立てて終始試合を支配し、3連勝を飾った横浜FC。「足達さんの築いたものをベースに、高木監督の色を出せている」と城が話すように一つの完成形を見せての勝利となった。だが、真価を問われるのはこれから。柏、仙台、神戸という強豪との連戦でチームの本当の力が見えてくることだろう。
敗れた水戸の傷は深い。チャンスらしいチャンスをつくることなく敗れたため、「こんな内容ではこれからも勝てる試合はない」と大和田は嘆く。自慢のディフェンスも城の巧みなポストプレーを前に安定感を失い、内田、アウグスト、吉武の飛び出しについていける選手はおらず、横浜FCに17本ものシュートを打たれた。攻撃面でもアンデルソンの個人技に頼るのみ。90分間、チームとしてのサッカーが機能することはなかった。「相手の方がいいサッカーをしていました。戦う気持ちも横浜FCの方が強かった」と時崎が言うように技術面でも精神面でも相手に劣っての完敗。無得点での3連敗ということもあり、序盤戦で得た自信は木っ端微塵に打ち砕かれたと言っていい。
だが、「自分たちで波を起こさないと」と大和田が話すように、今こそ叩かれても立ち上がる水戸ならではの『雑草魂』の見せ所と言っていい。中3日で行われる東京V戦では最後までたくましく戦う選手たちの姿があることを願いたい。
以上
2006.04.01 Reported by 佐藤拓也
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