先週は２３日に千葉に敗戦、一時は半ばあきらめたようなコメントが監督の口からも漏れたが、２６日の磐田戦に勝利、勝ち点５６で３位グループの筆頭につけてる。勝ち点差が１位C大阪とは２、２位G大阪とは１。そのため上位二つが転び、なおかつ浦和が新潟に勝利した場合、優勝の可能性が限りなく高い。同勝ち点チームの得失点差を見ると浦和が＋２４、鹿島が＋１８、千葉が＋１３。「僕達は、自力優勝はないので試合に勝つだけ」と選手たちは口をそろえ、２連休のあと火曜日からトレーニングに励んでいる。

1. この状況はラッキー？
「好不調の波が激しいと言われるがそうではない。けが人がこれだけいたり、移籍などもあった中でこの順位にいることを誇りに思う」とブッフバルト監督。ただ、順位の変動が激しかったことは確かで今季は最下位も経験。エメルソン、アルパイらがチームを去り、多数のけが人を出し、最終的には田中達也まで離脱しているという状況。一時は優勝などと口に出来なかった時期もあるだけに、「結果としてのラッキーとしか言い様がない」（横山）「優勝争いに絡めていることはいいこと」（永井）「運がいい」（鈴木啓）などと、選手たちは謙虚。 ただ、運がいいといった鈴木はこのように続けた。「でも本当はこれだけの選手がいるならぶっちぎって優勝しないと」選手たちは何も満足していないよう。 彼等の気の引き締め方なら何かやってくれそうだ。

2. パブリックビューイングは既に定員に。
この状況で最終節に優勝の可能性が残っているとはサポーター冥利につきる」と話すサポーターもおり、新潟まで駆け付けることのできないサポーターがレッズランドに集結する。チームが11/30から募集をかけたこのパブリックビューイング、二日間の申し込み期間を設けたが早くも定員に達した。また報道によると、後援会の企画したサポーターツアーには785人が参加。新幹線が貸し切り状態になる模様。チケットも新潟県外で１万５千枚ほど売れているという。オレンジに染まるスタジアムに、赤の逆襲をかける。

3. 早めのビデオ分析
タイミングとしては通常と変わらないというが、今週二日目のトレーニングの時点ですでに新潟の分析は始まっていた。既にクラブ内ではビデオが流されているといい、選手は一様に外国籍選手を警戒すると口にした。

確かに、いまだに優勝の可能性が残っていることはラッキーかもしれない。ただ、ここまで来たのは監督が言うように「トータルの力」の成せる業だと言うことは認めてもいいはずだ。もはや自力はないが、自分達の勝利なくして他力優勝もない。まずは勝利を願うのみ！

2005.12.01 Reported by　了戒美子