9月25日(日) 2005 J1リーグ戦 第25節
新潟 0 - 1 広島 (15:04/新潟ス/39,621人)
得点者:'42 前田俊介(広島)
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広島が大きな白星を挙げた。42分、FW前田俊介がヘディングで決めた1点を守り抜いた。これで勝点39。首位G大阪とは9差で、優勝戦線に踏みとどまった。新潟はこれで3連敗。ホームでは第23節・C大阪戦に続いて2連敗。第19節・G阪戦以来、5試合ぶりのホーム戦勝利はならなかった。
試合後、スタンドにあいさつをする新潟の選手たち。それを包んだのは激しいブーイングの嵐だった。敗れても声援を送り続けてきたサポーターが、チームに対して怒りをあらわにした。
一瞬の攻防が明暗をわけた。42分、広島はMF森崎和幸のスルーパスを受けたDF服部公太が左サイドを突破し、クロスを入れる。そこに合わせてFW佐藤寿人が新潟DFと競り合う。浮いたボールに前田が走り込んで、頭で押し込んだ。
新潟サポーターがコールを送り続ける中で起きたワンシーン。「寿人さんとああいう形で絡んで点を取りたかった」と前田が言えば、新潟のMF桑原裕義は「いい形を簡単につくられてしまった」と話した。スルーパス、サイド突破と新潟の守備は足が止まっていた。一瞬の隙を突いた広島はその後の48分間、冷静に新潟の攻撃をさばいた。
新潟は得点源のエジミウソンを出場停止で欠いていた。ペナルティーエリアで決定的な仕事ができる選手がいない分、サイドからしつこく攻めることを意識していた。「クロスを入れる形はつくることができた」とMF寺川能人。だが、フィニッシュに持っていけるプレーヤーがエリア内にはいなかった。桑原は「広島はしつこくディフェンスをしてきた。ただ、そこで跳ね返されても、チャレンジを繰り返すことが必要だった」。要所での粘りの違い。1点の壁は厚かった。
広島にとってはイメージ通りのゲームだった。得点はツートップが絡んで奪ったもの。デイフェンスも最後の1本を打たせない。ここ2試合、各自の役割が明確になっていなかった。新潟戦に備えて確認したことは、切り替えの部分でのディフェンス。ボールに近い選手がきっちりとファーストコンタクトをする。MF茂原岳人、大木勉らがしっかりとその役目をこなしたことで、新潟にプレッシャーをかけることができた。
試合後、広島の小野監督は話した。「優勝を狙う上で、踏みとどまれた。この1勝は大きい」。あくまで上位を狙う広島と、目標が曖昧になりつつある新潟。そのの差が結果に表れた。
以上
2005.09.25 Reported by 斎藤慎一郎
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