8月27日（土）J1 第21節 新潟 vs 千葉（19:00KICK OFF/新潟ス）
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　新潟は前節、鹿島に2対7で完敗。大量失点のショックを払拭するためにも、ホーム戦は落とせない。千葉には前回の対戦で2対3で逆転負けしている。主導権を握るためのキープレーヤーに挙げられるのがMF青野大介だ。ここ数試合は、途中出場が続いている。試合途中からボールを落ち着かせ、流れを変える役目を担っている。スピーディーな展開が予想される中、メリハリをつけて新潟のペースを整える。千葉も前節はC大阪に1対2で敗れている。新潟とのスピード争いを制して、勢いを取り戻したい。

　青野は第16節のC大阪戦からベンチに定着。前節までの5試合で、出場した4戦は全て後半からピッチに入ったものだ。ポジションはボランチ。自力で突破し、ゴールを狙うタイプではない。単調になりがちな展開、受け身に回らされたままの流れの中で投入され、リズムを取り戻す役割を任されている。

　「ベンチにいるときは味方がどういうところでフリーになっているか、どこでボールをもらえれば楽に出られるかをチェックしています」。出場4試合の平均プレー時間は約24分。青野がピッチに入った後、新潟は第17節・名古屋戦では2得点、第18節・大分戦は3得点を奪っている。「青野は展開力があり、ボールを落ち着かせることができる」。反町康治監督の期待に応えている。

　タテに速い新潟のサッカー。だが、劣勢に立たされるとそれが空回りしかねない。今節は同じように走力自慢の千葉が相手だけに、ペースをつかまれると立て直しに苦労する。青野の役割は一層、重要になる。「カウンターが機能しているときはいいですけど、そうじゃなくなったときにどうするか。奪ったボールをどれだけ落ち着かせられるかが僕の仕事。中でつないで外にはたく。その形を折り込められればいい」。

　今季は開幕戦のFC東京戦では、左サイドバックとして出場した。その後は左サイドバックとボランチの併用気味だった。ここにきてボランチに定着。「試合の準備をする上で、気持ちにも余裕ができています」。守備位置がはっきりしたことで、メンタルコンディションも整えやすくなった。

　プロ入り4年目。G大阪、神戸と渡り歩いて、新潟で初めてリーグ戦出場を経験している。以前は膝の故障に泣いた。2度に渡る手術。今はその不安はない。新潟の専属フィジオセラピストの亀尾徹氏ら医療スタッフに毎日のように体のケアをゆだねている。「故障部分だけではなく、体全体から診てくれる」。故障の不安が薄らぎ、もともと高く評価されていたセンスが開花してきた。

　大敗直後の一戦、しかもホームでの試合。「負けられないですね。つまらないミスをしないで、自分たちのペースに持っていきたい」と決意を話す。

　負けられない状況にあるのは千葉も同じ、前節・大阪戦の敗戦で市原臨海競技場での不敗記録が31でストップ。FWハースが故障、代表帰りのFW巻誠一郎が出場停止だったとはいえ、序盤に先制した流れをものにしきれず、逆転を喫した。先制後、守り気味になり、セカンドボールに対する出足が鈍った。新潟戦は、ほぼベストメンバーがそろう。速いプレスと攻守の切り替えをきっちり行い、自分たちのサッカーを取り戻すことがテーマになる。

　新潟も前節・鹿島戦では機動力を欠いた。連敗阻止のためにはムービングフットボールに徹することが最低条件。ひたむきに走り抜いた方が勝点3に近づく。

以上

2005.08.26 Reported by 斎藤慎一郎

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