8月24日(水) 2005 J1リーグ戦 第20節
千葉 1 - 2 C大阪 (19:03/市原/4,249人)
得点者:'5 林丈統(千葉)、'29 森島寛晃(C大阪)、'42 黒部光昭(C大阪)
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ついに、この日が来てしまった。2003年1stステージ第5節横浜FM戦以来、市原臨海競技場開催のリーグ戦は負けなしだった千葉だが、今節の敗戦で不敗記録は31試合(19勝12分)でストップとなった。すでに、今シーズンはまずちばぎんカップで柏に敗れ、さらにナビスコカップ予選リーグ第2節で再び柏に敗れて、その時点でリーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯での公式戦不敗記録は27試合(16勝11分)でストップしていた。その際、選手たちは「記録はいつか止まるものだから」とサバサバしており、今節の試合後も記録ストップよりもまず敗戦そのものを悔しがる選手がほとんどだった。しかし、リーグ戦だけはまだ不敗記録が続いていただけに、どのような試合展開になっても「市原臨海競技場ならば…」と心のよりどころにして声援を送っていたファンもいただろう。
今節は負傷中のFWハースに加え、FW巻誠一郎を出場停止で欠いて、今シーズン初めて2トップのレギュラーがともに不在だった千葉。しかし、序盤は前線に入ったFW林丈統とMF工藤浩平の動きもよく、C大阪陣内に積極的に攻め込んでいた。5分にはMF阿部勇樹のシュートが相手に当たってこぼれたボールを、林がワントラップしてシュート。これが決まって、早くも千葉が先制点をあげた。
「先制点が入るのが早すぎたのかもしれない。あの1点で守りに入ったというか、前半は1−0でもいいという感じになったように思う。なんとかなるというふうに選手一人ひとりに油断が出て、その心の隙を突かれて2失点してしまった」(千葉・MF羽生直剛)
先制点を得たための心理的な余裕が裏目に出てしまったのか、千葉の選手の動きが鈍り、不用意なパスミスが目立ち始めた矢先にC大阪の同点弾が生まれる。29分、MF久藤清一のクロスボールに、MF森島寛晃が千葉DFストヤノフとDF斎藤大輔に挟まれながらもヘディングで飛び込む。41分にはC大阪MFゼ・カルロスのシュートを千葉GK立石智紀がセーブ。このこぼれ球にいち早く反応したC大阪FW黒部光昭が頭で押し込み、逆転した。
千葉の2失点はいずれも相手選手の動きをしっかりとつかまえて抑えきれなかったDFのミスともいえるが、それ以前に今日の千葉はボールの失い方が悪かった。「千葉は選手が次々と前に出てきてパスをつないでくるので、自由にやらせないようにプレスをかけたが、それが連動してできていた」と森島が話していたように、C大阪はボールを持った千葉の選手に厳しくプレスをかけ、ボールがそこで取れないまでもパスミスを誘い、ルーズボールを狙って奪いに来ていた。千葉がその罠にはまっていた時間帯の逆転劇だった。
ナビスコカップ準々決勝は1勝1分で準決勝進出を果たし、リーグ戦再開後の緒戦を勝利で飾った千葉。それに対して、C大阪はナビスコカップの準々決勝は2敗という結果で敗退し、前節はロスタイムのゴールで勝ち点1をもぎとっていた。勝利から遠ざかっていた分、C大阪のほうが勝ち点3獲得に貪欲な戦いをしていたのかもしれない。小林伸二監督の45歳の誕生日にプレゼントできた勝利を次に生かせるかどうかが大事になる。
一方、千葉は上位に食らいついていくための大事な一戦を落としてしまった。リズムが悪くなっても失点だけは防ぐように踏ん張れる地力、そして試合終了の瞬間まで油断することなく勝利を追求し続けるタフな精神力を身につけなければ、同じ過ちは繰り返される。
以上
2005.08.25 Reported by 赤沼圭子
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