7月27日(水)REAL MADRID WORLD TOUR 2005 IN JAPAN
Life CARD CUP
磐田 vs レアル・マドリードC.F.(19:10KICK OFF/味スタ)
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磐田vsレアル・マドリ−ド。このカ−ドは、01年7月、真のクラブチ−ム世界一を決する舞台で行われていたはずだった。99年にアジアクラブ選手権、アジアス−パ−カップを制した磐田は、6大陸のチャンピオンが集まる『世界クラブ選手権』の第2回大会に、Jチ−ム初のアジア王者としてエントリ−。予選グル−プで同組となったレアルと初戦で対戦することになっていたのだ。マドリ−ドで予定されていた大会が、FIFA代理店の倒産により突然開催中止(当初の発表は延期)となったのは、レアル戦のわずか2カ月前。アジアの死闘を制し、世界への鍵を手に入れながらその舞台自体が失われてしまったこともだが、サッカ−の質、強さで世界のトップに君臨するレアルとの、大いに楽しみな一戦が霧散してしまった無念さは、チ−ム、そしてサポ−タ−の胸に長く残った。アジアのチ−ムとして最初に、しかも“親善”ではなく、クラブチ−ムにとって最大のタイトルをかけてこのスタ−軍団に挑む予定だった磐田には、4年後の夏に実現したこの一戦に特別な思いがあるだろう。
幻の対戦は、当時成熟期にあった磐田の強さを、さらに引き上げるきっかけになったいきさつもある。01年から本格的に指揮を執った鈴木政一監督は、夏に世界最強チ−ムと対戦することを考え、MFをサイコロの5の目の形に配し、前線から選手が緊密に連携して相手ボ−ルにプレスをかけ、そこから速い攻撃をしかけるサッカ−をチ−ムに植えつけていった。優れたパスワ−クと個人技に、1段階上の組織的なプレッシング力を加えた磐田は、01年、02とも年間わずか3敗と他チ−ムを凌駕。「レアル戦がなければそれまでのサッカ−でもよかった。だが、レアルとの対戦を思い浮かべたとき、今のままではサイドを簡単に突破されゴ−ル前にボ−ルを入れられ失点を重ねるだろうと想像できた。レアルを倒すには、全員が連動し攻守で常に数的有利をつくる力が必要だった」と、02年完全制覇を達成した後に鈴木政一監督は明かしている。
メンバ−がかわり、プレスのやり方も変化しているが、それ以来運動量豊富な組織的プレスは、華麗なパスワ−クとともに磐田のスタイルとしてしみついている。昨年のバルセロナとの親善試合では、力負けしたものの敵将プジョルに「バルサ相手にあれだけプレスをかけられるチ−ムはあまりない」といわしめた。磐田にとって格上相手の攻略法は『引く』ことではなく、あくまでも正攻法にコンパクトな布陣を保ち前線から積極的にプレスを仕掛けること。敗戦か、善戦か、勝利か。レアル相手にどの程度やれるかも、まずはそこがポイントのひとつとなるだろう。
今シ−ズン、磐田はさらなる進化を目指す過渡期にある。若手とベテラン、新戦力の融合をはかりながらチ−ムづくりを進めている山本監督が目指すのは、「世界基準」のサッカ−。レアルの攻撃はまさにその世界基準そのもので、磐田にとっては最良の手本となるチ−ムのひとつ。今度は現実のものとなる一戦は、磐田にとって新たな強さを備えるエポックになるかもしれない。Jリ−グ序盤戦は苦しんだが、7月は前田、カレン、太田ら若手も活躍し、4試合連続完封と守備も安定、調子を上げている。チ−ムは、初選出の村井をはじめ東アジア選手権に向けた合宿に招集された代表5選手について協会に申し入れをし、特例としてレアル戦にエントリ−することを可能にした。代表戦への影響を考慮し、5選手は時間制限をしての出場となる模様だが、磐田は価値ある試合にほぼベストメンバ−で臨む。
4年前も世界最強に違いなかったが、以降もレアルは貪欲にスタ−を獲得し続け、今はベンチにも強豪国の代表選手が揃う。いわば“地球代表チ−ム”で、銀河系と形容される所以だ。ジダンのマルセイユル−レット、時速120キロを越えるロベカルのキック、世界一小さいRを描くベッカムのプレ−スキック、ペナルティーエリア内での最初の1歩の鋭さで状況を激変させてしまうロナウドの動き・・・。ひとつひとつのプレ−で観客のため息を誘うスタ−軍団だが、25日の東京V戦は、サッカ−ファンに感嘆ではなく失望のため息をつかせてしまった。10日間で約2万2千キロを移動しながら3試合をこなしてきた強行日程による疲れは否めず、ジダンは風邪気味、ベッカムは太股にケガ。日本の蒸し暑さも苦戦を強いた。さらに、東京Vが不断のプレス、速い攻守の切り替えでJリ−グでの低迷ぶりが嘘のような出来をみせたとはいえ、3失点完封負けは屈辱的。後半は『本気』を通りこして、怒りモ−ドに突入していたレアル。「我々はレアル・マドリ−ドなのだから、負けるわけにはいかない」と、日本での2試合を前にベッカムは語ったが、一流選手は、負けず嫌いも一流だ。磐田戦には、プライドと危機感を胸に、疲れを凌ぐ闘志、牙を剥く激しさを見せてくるはず。レアルの『本気モ−ド』については、4年前に実現していたはずの対戦と、遜色ないものになりそうだ。
「レアルは大好きなチ−ム。対戦はとにかく楽しみ」と村井。「引いて守ってはつまらない。がんばってプレスをかけていきたい」と田中。同じスタイルのチ−ム同士の対戦は、相手が強ければ強いほど、自分たちの強さも引き出される試合となることが多い。強さが強さを引き出しあうような一戦となれば、観客の興奮も、磐田にとってのこの試合の価値も、より大きいものとなる。
以上
2005.07.26 Reported by ビットマイスター
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