7月25日（月）REAL MADRID WORLD TOUR 2005 IN JAPAN
Life CARD CUP
東京V vs レアル・マドリードC.F.（19：15KICK OFF/味スタ）
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　今年もあの銀河系軍団が来日する。「ＥＬ　ＢＬＡＮＣＯ」白い巨人の愛称で世界中のサッカーファンを魅了し続けるレアルマドリードC.F.。2試合を予定している日本遠征では一体どんなプレーでスタジアムを沸かせてくれるのだろうか？
日本での初戦は、7月25日、東京V戦（味の素スタジアム、19：15キックオフ）。
　昨年も行われた東京Vとレアルマドリードの親善試合は4-0でレアルマドリードが圧勝（ジダン、ロナウド、フィーゴ、モリエンテスが得点）している。常に主導権を握られ「楽しかったけれど、相当疲れる試合だった」と振り返るのは東京V・林。2度目となるこの対戦で、東京Vにとっては、一矢報いたいところだ。

　レアルマドリードについては多くの説明は不要だろう。リーグ戦優勝29回、コパ・デル・レイ優勝17回、チャンピオンズリーグ優勝9回の実績を誇るスペインの強豪。ロベルト・カルロス、ラウル、グティ、フィーゴ、オーウェン、ロナウド、ジダン、ベッカム・・・来日メンバーの一部を挙げただけで溜め息がこぼれる顔ぶれだが、現在ここにブラジル代表・ロビーニョが加わることが濃厚で、新シーズンは更に注目度が増すことになりそうだ。

　しかし一方でチームは2年間タイトルから遠ざかっており、当然ルシェンブルゴ監督や選手達にとって2005−2006シーズンに賭ける思いは大きい。となるとフレンドリーマッチといえど、この東京V戦もシーズンに向けた大切な試合となる。「プレシーズンマッチの間にできるだけ多くの勝利を挙げたい。勝ちを挙げることで、新シーズンに向けた準備ができる」とはロベルト・カルロスのコメントだ。

　約半月間をかけた日程で行われるワールドツアーは日本で3カ国目。米国遠征ではチバス・グアダラハラ、ロサンジェルス・ギャラクシーとの2試合が行われ、続く中国遠征では23日に北京国安戦を戦い、全て勝利を収めた。キャンプ前のこの時期、フィジカル面は100パーセントではなく、加えて移動と連戦で「確かに疲れている（MFグティ）」のは間違いないが、その中でもきっちりと結果を出しているあたりはさすがといったところ。新加入選手（パブロ・ガルシア、ディオゴ）との連携も上がってきたようだ。

　気懸かりなのは、ベッカムが北京国安戦に欠場したこと。背筋と左足を痛めたとの情報だが、東京V戦に間に合うかは微妙。同じくラウル・ブラボも右足を痛め北京国安戦を欠場、エルゲラはこの試合で左肘を痛め途中交代を余儀なくされている。彼らの出場の可能性についてルシェンブルゴ監督は「今様子を見ている段階で何とも言えない。当日の練習後に、はっきりとしたことをお伝えしたい」と前日の会見での明言を避けた。

　さて東京Vだが、過密日程の「HOT6！」を戦い終えたばかり、前試合（アウェイ・広島戦）から中1日でこの試合に臨む。レアルと同じく、フィジカル面での心配材料は多い。ましてやリーグ戦では苦しみ続けてきた。心身共に最高の状態で試合を迎える状況とは言い難いが、このレアル戦で思い切ったプレーをすることで「試合を楽しむことを思い出したい」という小林大悟の言葉を実現して欲しい。指揮を執るのは石崎監督代行。前日練習後の会見では「時間がなくてレアルの情報もまだこれから」と話し、フォーメーションも考え中とのこと。「もちろん負けたくないというのはある。フレンドリーマッチではあるが、このレアル戦、（8月1日に行われる）フィオレンティーナ戦共に、リーグ戦が再開される1ヶ月後に繋がる戦いをしたい」と意欲を見せた。選手も、「この2試合でチームが整えば（FWワシントン）」と低迷脱出への突破口を開く試合にするつもりだ。

　2年目ということ、そして置かれているチーム状況もありレアルとの対戦にも浮かれた様子のない東京Vだが、MF相馬や玉乃らは大のリーガファン、MF林はジダンを好きな選手の1人に挙げていて、楽しみにしていないわけはない。DF戸川も「去年はロナウドがボールを持つと引くしかなかった。でも今年は思い切って飛び込んでいこうと思ってる」とイメージを膨らませている。また、FWワシントンはロベルト・カルロス、ロナウドと親交があり「ゲーム中も会話することになるだろう」と笑顔。これが東京Vでのデビュー戦となりそうな新外国人・MFジウも、コリンチャス時代にルシェンブルゴ監督の元でプレーしており（2001年）、「多くのことを彼から学んだ。いい再会になるだろう」と白い歯を見せた。

　ところで去年、チーム事情により東京Vの選手達はレアルマドリードの選手達とユニフォームの交換をすることが許されなかったが、今年は無事交換できることに。試合後、お目当ての選手を探してピッチを見渡すであろう選手達の、滅多に見られない少年のような表情も楽しみのひとつになりそうだ。

以上

2005.07.24 Reported by 高木聖佳