5月7日(土) 2005 J2リーグ戦 第11節
山形 3 - 0 札幌 (14:04/山形県/4,528人)
得点者:'20 本橋卓巳(山形)、'62 小林久晃(山形)、'87 根本亮助(山形)
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敗れた札幌の中山は振り返る。
「連戦ということもあったが、そこで人が動いてないということを感じた。相手よりも早く切り替えて、早くセカンドボールを奪うことができれば逆の展開になったかもしれない」
では、3−0とスコア上で大勝した山形の動きがそこまで上回っていたかというと、そうではない。大塚は「勝ったからこれは言えることだけど」と前置きしてから、「僕だけじゃないと思うけど前半はほんときつくて、これは動けないなと思ったけど、でもここで足止めちゃうとズルズル行っちゃうなと思って、きつくてもどんどん自分を追いこんだ」と話した。
8日間で3試合目、しかも中2日。フィジカル的には苦しくても、運動量を落とせば相手に主導権を渡してしまう。山形・鈴木監督が「結果ほどは力の差がなかった」と話す厳しく拮抗したゲームは、1本のフリーキックによって新たな展開に入った。
前半20分。山形がゴールほぼ正面、約25メートルのフリーキックを得ると、本橋が狙い通り右上隅にねじ込んだ。山形は、これが今季セットプレーからの初得点だった。
札幌は、砂川、上里、田畑の3人が山形の2人のボランチにボールが入ると激しくプレスを掛け、速攻を封じるのに十分な役割を果たしていた。左サイドでは和波が佐々木をピタリとマークし、突破を許さない。問題はボールを奪った後。決めていれば、あるいは別の展開に持ち込めたかもしれない決定機は札幌にもあったが、上里、砂川が決めきれなかった。
ハーフタイム。ラインを上げ、前からプレスを掛けることを改めて確認した山形は、代わったばかりの西嶋に猛然と仕掛けた大塚のタックルから後半の主導権を握る。そして後半17分、左サイド内山のシュート性のセンタリングからこぼれたボールを、セットプレー後に残っていた小林が足で押し込んだ。
後半19分に上里を相川に、22分には負傷退場の堀井を三原に代えて2点を追う札幌は、これまで以上に前線に送るボールを増やしていくが、精度やタイミングの問題で通るパスは数えるほど。中盤とトップとの間には、見た目以上の距離があるようだった。後半43分にはダメ押しの3点目を決められ、そのまま終了のホイッスルを聞いた。
「動き出しや切り替えが少しずつ遅くなり、動く距離も一人ひとり少しずつ短くなり、パスの精度も少しずつズレている。そんなに大きなミスは見られないのに、少しずつリズムを崩すゲームをみんなでつくってしまった」と、シュート数では11対9と上回りながら大差での敗れた札幌・柳下監督。第1クール終了時点で勝ち点は昨年の7を上回る11となったが、「もっともっと勝ち点が取れてもいいゲームがたくさんあった」と言う言葉通り、チームづくりの手応えは昨年以上に確かなものがあるだけに、その力をいかに勝ち点に昇華させていくかが今後の課題となる。
一方の山形は勝ち点を19に伸ばし福岡を抜いて2位に浮上したが、連勝はこれが今季初めて。安定した守備力を背景に、厳しい試合でも勝ち点を積み重ねる地力には昨年以上のものを感じさせるが、このままで2位以内にとどまれるほどJ2は甘くない。「シュートの決定的なところまで持っていけないというのが今の力のなさ。精度をもって上げていかなければ」(鈴木監督)という当面の課題に取り組みながら、第2クールを迎える。
以上
2005.05.07 Reported by 佐藤 円
J’s GOALニュース
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