9月11日（土）J2 第33節 水戸 vs 福岡（19:00KICK OFF/笠松）
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前節、水戸は山形に、そして福岡は鳥栖に敗戦している。水戸は山形に対し、「しっかり守り、そしてカウンター」という意図を持って臨んだが、逆に攻め上がったディフェンスラインの背後をカウンターで突かれ先制点を奪われた。やらなければいけないサッカーを、山形に逆にやられたという感がある。一方福岡は、およそ1万人のサポーターを集めた鳥栖の結束と、絶えることのない集中力の前に、どうしても取りたい『勝ち点3』を奪うことができないばかりか、思わぬ敗戦を喫し、足元をすくわれる形となった。

昇格圏内にある福岡にとって、引いて守る水戸は組みにくい相手であることは間違いない。裏側にスペースを与えない水戸のディフェンスに対し、どのような攻撃を仕掛けてくるのかがポイントになるだろう。前節の後半のように、FW太田を早い時間から、もしくはスタートから投入し、パワープレーでディフェンスのほころびをついてくることも十分予想できるが、さらにもうひと工夫がなければ、決定的なシーンを作るのは難しくなってくるだろう。

水戸は、今季の福岡戦、まだ1点も取れていない以上に、決定的な場面まで持ち込むこともできていないという点を、どう改善してくるのかがポイント。しっかり守るだけでは、相手に対しプレッシャーをかけることはできない。そればかりか、福岡に攻撃する精神的な余裕まで与えてしまう。昨日の練習では紅白戦を行い、新たなオフェンスのパターンにも取り組んでいた様子。水戸の攻撃の軸になりつつある永井を、より効果的に機能させるにはどうしたらよいのか。1点は取れる試合が30節まで続いていただけに、ここ2試合無得点に終わっている点を修正し、できれば先制点を挙げることで、どうしても勝ちたい福岡にプレッシャーをかけたいところだ。

水戸、福岡双方とも、前節やりきれなかった自分たちのサッカーを取り戻すために、この1週間で修正をしているはず。そして今度こそ自分たちのサッカーをやりきるためには何が必要なのか。プライド、集中力、それとも・・・。持てる技術と体力、そして精神力の全てをピッチの上で100％出し切る、文字通り完全燃焼のゲームを展開することで勝利への光明が見えてくることだろう。

今節、笠松では、開幕戦で配られ大好評を博した「ケーズデンキオリジナルウィンドブレーカー」が、先着3000名に無料でプレゼントされる。サポーターの声援は選手たちを勇気づける偉大なもの。前節の鳥栖がそうであったように、スタジアムをウィンドブレーカーのブルーで埋め尽くし、サポーターも選手と一緒に戦うという、まさにJリーグならではの1シーンにも期待したい。

以上

2004.09.10 Reported by 堀　高介