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【第11回AFC U-17サッカー選手権大会2004 日本 vs 中国 レポート】日本は最後に戦う姿勢を見せるも、得失点差で決勝トーナメント進出を逃す!(04.09.09)

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9月8日(水)AFC U-17サッカー選手権大会2004 グループリーグ
日本 3-1 中国 (19:00KickOff/藤枝総合運動公園)
<得点者>
12分:揚(中国代表)
28分:青山隼(日本代表)
47分:伊藤翔(日本代表)
90分:オウンゴール
※日本は中国に勝利するも、北朝鮮が4-1でタイに勝利したため、得失点差で3位となりグループリーグ敗退が決定。
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「もう1点、もう1点」
後半のロスタイムに3点目を挙げて喜ぶ選手たちに人差し指を立てて指示する布監督。しかし、中国がキックオフすると同時に主審がタイムアップの笛を吹いた。タイが北朝鮮に勝たない限り、中国に2点差をつけて勝利すれば日本はグループ2位が確実と誰もが予想していた。前半、0-0だったタイ対北朝鮮戦が1-4というスコアになっているとは、選手も記者席も知らずに3点目に喜んでいた。知っていたのは日本ベンチとテレビの放送席だけ。選手はベンチで落胆するコーチの姿を見て、記者席は選手の涙を見て、グループリーグを突破できなかったことを知った。

3分のロスタイム。日本がコーナーキックのチャンスを手にした時間はロスタイムの3分を過ぎていた。そして、そのコーナーキックから奇跡の3点目。劇的だっただけにショックは大きかった。勝者となったものの、号泣しながらピッチを去った日本チーム。3-1で中国に勝利したものの、得失点差1で北朝鮮を上回ることができずにグループ3位で決勝トーナメントに進出できなかった。

2点差以上の勝利を義務付けられて中国戦に臨んだ日本チームは、立ち上がりから積極的な攻撃を仕掛けた。小澤、伊藤のツートップに加えて、FWの喜山を左サイドハーフに入れた攻撃的な布陣が「点を取る」意思の表れだった。しかし、12分にディフェンスラインの判断ミスから失点。立ち上がりの勢いに水を差されてスタジアム全体が一気に熱を失う。日本は前線と中盤のプレスで中国のボールを奪うことが出来ていたが、中盤と前線のコンビネーションが合わなかった。また、ディフェンスラインから組み立てても、ボランチにボールが入った瞬間に中国のボランチがすかさずプレスをかけてくる。ロングボールとセットプレーに活路を見出すしかなかった。

それでも、28分に青山が、47分に伊藤がフリーキックから、しっかりと決めて2-1とリードした。特に、47分の得点は中国が壁の位置を修正しているときに金子が蹴り、伊藤が反応した。「隙を突く」という布監督のコンセプトが見事に表現された得点だった。最後の最後に、日本チームは戦う姿勢を見せ付けて勝利したが、攻撃という面では本来の姿を充分に発揮したとはいい難い。その理由は、相対的にディフェンシブに戦ったということが挙げられる。セットプレー・全体的な守備力では一定以上のプレーを出せたが、攻撃というピースが充分に機能しなかったことで得失点差で涙を流すことになった。

何度も書いてきたが、このチームはフランス、カメルーン、ドイツ、イタリアという同年代の代表チームとフランス(4月・モンテギュー国際大会)で戦い、優勝している。毎年、日本チームが参加している大会だが、これまでは決勝に進めず順位決定戦で終わっていた。伝統ある大会で優勝した実力は高く評価できる。そして、優勝に導いた布監督の指導力と采配も同じく高い評価が出来る。
今大会では、布監督の能力は充分に発揮されたとは言えない。初めての公式戦に選手が緊張したように、布監督もこれまでのように早くて正確な判断力を発揮できなかった。
来年のU-17世界選手権への道が絶たれたために、このチームは一旦解散することになる。布監督の契約もアジア選手権を突破すれば、来年8月のU-17世界選手権までということになっていたと思われるが、今後のことは未定ということになる。今後どのようなスタッフ、スケジュールでこの年代の強化が継続されるのかは白紙である。しかし、このまま第一線の指揮官の職を奪うには惜しい指導者だ。もう一度、布啓一郎に代表チームを率いるチャンスを協会が与えることに期待したい。再びU-17を任せるのか、U-20を任せて持ち上がるのか、協会の判断を注目して待ちたい。

以上

2004.09.09 Reported by 松尾潤
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グループA組 順位表
中 国 勝点6 2勝 0分 1敗 5得点 5失点 得失差 0
北朝鮮 勝点4 1勝 1分 1敗 5得点 3失点 得失差+2
日 本 勝点4 1勝 1分 1敗 4得点 3失点 得失差+1
タ イ 勝点3 1勝 0分 2敗 4得点 7失点 得失差-3


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