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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【第11回AFC U-17サッカー選手権大会2004 日本 vs タイ レポート】先発を入れ替えディフェンスライン突破を狙うも、決定力を欠き痛い敗戦。(04.09.07)

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9月6日(月)AFC U-17サッカー選手権大会2004 グループリーグ
日本 1−2 タイ
<得点者>
27分 堂柿龍一
44分 チョンヨタ・サカリン
57分 チュチャイ・チョクチャイ
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立ち上がりの日本は、4日の北朝鮮戦とは全く違うプレーを見せて期待させてくれた。松井、堂柿、倉田、喜山、平繁と先発5人を入れ替えてきた布監督の狙いは、FWに起点となる喜山と平繁をおいてサイドを使うことと、2列目からの飛び出しでタイのディフェンスラインを突破することだった。そのために、フィジカル的に強いFWを2枚同時に先発させた。

試合開始の直後は、リズムを取るためにシンプルに相手ディフェンスラインの裏にロングボールを入れていった。そして、この判断がまずディフェンスにリズムをつくった。ボールを奪われても、前線から効率のいいディフェンスができて、中盤で多くのボールを奪って攻撃に繋げることができた。北朝鮮戦では、マークに行ってもパスを出されると戻りながらのディフェンスが不十分で人数をかけたほどの効果はなかったが、この日は戻りながらのディフェンスを粘り強く行い、タイの攻撃の芽を数多く摘んだ。このディフェンスが日本チーム本来の姿だ。

一方、攻撃はチャンスを作ったが監督の狙い通りの形とはいかなかったように感じる。中盤で鈴木、堂柿が個人技で局面を突破した時のほうが形はよかった。同じタイプのFWを2枚並べるよりも小澤を先発で投入して、FW2枚だけでも攻撃が成り立つ形のほうがタイには効果があったはずだ。小澤と喜山のコンビネーションが現時点では最も得点の可能性が高いと考えるが、ここまで小澤と喜山のツートップは実現していない。

日本はいいディフェンスを見せていたが、90分間できるディフェンスではなかった。大きく消耗することは必至で、先制点を挙げることが必要だった。27分に鈴木と堂柿のコンビで先制点を挙げた時点では、タイが前がかりになれば更に裏を狙えるはずだった。しかし、1点を守ろうとしたのか、タイの攻撃の基点であるボランチに対するマークが甘くなり、波状攻撃を受けることになった。そして、ロスタイムにPKを取られて1-1で前半を終えた。

ロスタイムの失点は精神的なダメージが大きく、後半の立ち上がりはディフェンスのリズムが作れずお互いにカウンターの応酬となった。日本も確かにチャンスを掴んだが、運が味方して得点に繋げることがかなったのはタイだった。57分にコーナーキックから逆転ゴールを決めたのだ。

残り時間が充分あり、日本は焦る必要はなかったが、まず足が止まってきた。そうなると攻撃の厚みがなくなり、ロングボールが増える。そして、時間の経過と共に「点を取りたい」という気持ちが焦りに繋がっていった。ヘディングが強い吉本をセットプレーで活用し、チャンスは作ったが決め切れなかった。最後は吉本をトップに上げるスクランブルで、ロングボールを集中させたが、吉本が落としたボールに反応できる選手の数が足らなかった。また、コーナーキックになると11人全員が引いてくるタイのゴールを割るには、もっと精度の高いキッカーが必要だった。

モンテギュー国際大会(4月・フランス)で優勝したときは、準決勝のドイツ戦でこのスクランブルが当たった(2-1で勝利)のだが、再現はならなかった。ロスタイムに右サイドに入っていた小澤が、スローインから繋いだボールを胸トラップから振り向きざまにシュートするが、GKに抑えられてタイムアップ。結果論だが、シュートの決定力があり調子もいい小澤を先発で使わなかったことが残念でならない試合だった。

A組は予選リーグ2戦を終え、中国が勝ち点6で首位、2位は勝ち点3のタイ。日本と北朝鮮は勝ち点1で並んでいる。日本は8日、既にリーグ2位以内を確定させ、決勝トーナメント進出を決めている中国と対戦する。

以上

2004.09.07 Reported by 松尾潤

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