【告知】試合開始2時間前のスタメン発表や投票機能他、新機能を搭載!
水戸−甲府リアルタイム速報
-------
7月10日(土)J2 第22節
湘南 3 - 2 仙台 (19:04KICKOFF/平塚) 入場者数 5,754人
------
前半戦最後の節目の試合後、ということで質問が集中。長時間に及んだ両監督の監督会見を終えて湘南のロッカールーム前へ移動すると、1人の選手が床にへたり込んでいた。彼は顔を両手で覆ってただただ、座っていた。チームバスはもう出ていた。それでも微動だにせず、座り込んでいた。状況をつかめていない報道陣は、首をひねった。
仙台をホームに迎えた湘南は、13節の鳥栖戦以来の勝利を上げていた。嘆く理由が分からなかったが、深夜の湘南からのリリースにその理由を見いだすことができた。山田松市監督の解任が発表されていた。広報担当によると、ベルデニック監督の会見中にロッカールームで選手に伝えられたのだという。どんなに勝てなくても選手の可能性を口にし、責任を押しつけない監督だったが、結果が求められるプロの世界の厳しい現実だと言えるだろう。
--
試合の方は、スリリングな経過をたどった。
立ち上がりから左右のサイドを効果的に崩し、チャンスを作ったのは仙台だったが、1本のパスが流れを変えた。
前半19分。ペナルティエリア内の坂本紘司(湘南)に対して絶妙のタイミングでパスが出た。完全に振り切られ、体一つ前に置いて行かれたマーカーの中田洋介(仙台)は思わずファールで坂本を止めてしまう。即座に柏原主審がペナルティスポットを指さしてPKを宣告し、中田にレッドカードが提示された。直後のPKは、坂本がきっちりとねじ込んだ。
仙台は押し込みながらも先制されてしまい、さらに1人の選手を退場で失うというハンディを背負ってしまう。そしてここで一気に流れが変わった。
右サイドで全力疾走し、形を作っていた中田を失った仙台は、攻撃のリズムが単調になったが、その一方で湘南が可能性のある攻撃を見せるようになる。お互いに決定機を逃した前半ロスタイムに、今度はキム・グンチョル(湘南)の足を森川拓巳(仙台)が蹴ってしまってこの日2度目のPKが宣告された。このPKをキムが落ちついて決めて2−0とし、湘南がリードして前半を折り返した。
負けられない仙台は後半から森川を下げてリスキーな2バックにシステムを変更したが、思ったほどのペースアップができなかった。1人の選手に責任を負わせるのはかわいそうではあるが15節の試合途中に負傷退場し、およそ1ヶ月ぶりに戦線に復帰したシルビーニョ(仙台)の調子が今ひとつだったのも多少なりとも影響を及ぼしていた。
「シルビーニョもがんばりましたがまだ本調子ではなかった」(ベルデニック監督・仙台)
後半27分に大柴克友が、仙台に流れをたぐり寄せる1点を奪い取ったが、直後の28分に村山祐介が豪快にヘディングをたたき込んで湘南が再び2点差とする。
どうしても勝ち点が必要な仙台の必死の攻撃は、後半35分の大柴のプレーによるPK奪取へとつながった。キッカーはファビオ ヌネス。後半立ち上がりから萬代宏樹に代わってピッチに立っていた期待の新外国人選手は、これをきっちりと決めて仙台が1点差に追いすがった。
時折ヌネスが見せたドリブル突破は、可能性の片鱗を見せたが「1週間のトレーニング。そして疲れを考慮すると、いいプレーをしたと思います。もちろんチームにもっと慣れてきてチームのコンセプトを理解して選手ともお互いに連携が高まっていけば、もっともっと多くのものが期待できると思います」とベルデニック監督に言わしめており、これから楽しみな所である。
仙台は序盤の退場者が最後まで響いた形で、湘南が3−2で勝利している。
試合後、鈴木良和がマンオブザマッチの表彰を受ける中、この試合が仙台でのラストマッチとなったガスパルに仙台サポーターから大きなコールがわき起こる。それに対していつまでも手を振り、旗を振ってガスパルは応えていた。同じ目標に向かって戦った戦友の最後の姿に、仙台サポーターは暖かった。
そしてその裏側で、冒頭に書いたように、ひっそりと湘南の山田松市監督がチームを離れることになっていた。
両極端な、それぞれの、プロとしての引き際だった。
2004.7.11 Reported by 江藤高志
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第22節 湘南−仙台戦レポート】今シーズン初の3得点で湘南が13節以来の勝利を飾る。(04.07.11)
- アウォーズ2024
- 国立20241109
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- seasonreview2023 Jリーグ1年の振り返り(別ウィンドウで開く)
- シーズン移行の検討
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2023 移籍情報
- 大会概要まとめ
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE