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2015/2/28(土) 20:30

パトリック投入が奏功 3冠王者ガンバ大阪が早くも1冠

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今シーズン最初のタイトルに輝いたのはガンバ大阪だった。FUJI XEROX SUPER CUP 2015で浦和レッズを2-0で退け、昨季3冠の王者が早くも1冠目を手にした。

長谷川健太監督の采配が当たった。63分に赤嶺真吾に代えてパトリックをピッチに送り出すと、その数分後に試合が動いた。68分、パトリックがゴール近くで勝負を仕掛けてCKを獲得。プレースキックの名手・遠藤保仁がそのCKを蹴り、パトリックが身体能力の高さを生かしてファーサイドにボールを落とすと、最後は宇佐美貴史がゴールに押し込んだ。

さらに後半アディショナルタイム、槙野智章のパスミスからボールを持ったパトリックが浦和陣地を独走。ペナルティエリアまで侵入してシュートを放つと、一度はGK西川周作のセーブに阻まれたものの、こぼれ球をパトリック自らが押し込み、勝利を決定づけた。

「自分のところにボールが来たし、隙があったので相手をかわしてシュートを打とうというイメージがあった。シュートを打った後は倒れてしまったけど綺麗なゴールだったと思う」。勝利の立役者となったブラジル人ストライカーはそう言って胸を張った。

ガンバ大阪はパトリックの投入で流れが変わり、勝利を手繰り寄せた。長谷川監督も「パトリックが入ってから前線で起点ができて、セットプレーから先制できたのは良かった」と試合を振り返った。

ゴールが生まれるまでは浦和が優勢に試合を進めていた。前半の立ち上がりからボールポゼッションを高めて主導権を握った。ガンバ大阪は自陣でブロックを作って守りを固めることが多かったが、その形は決して意図的ではなかったと長谷川監督は言う。

「前半からアグレッシブにという展開を思い描いてはいましたが、レッズの方が切り替えも早くて、前線の選手のプレッシャーもきつく、また、今回は赤嶺が加入して前線に入りましたが、赤嶺のところもうまく起点を作らせてもらえませんでしたので、前半はあのような展開になった」

それでも浦和はガンバ大阪の固い守りに阻まれてなかなかチャンスを作れなかったものの、後半に入ると決定機の数が増加。64分には左ウイングバックの関根貴大がサイドから斜めにゴール前へと飛び込む動きでフリーになり、森脇良太のクロスから決定的な場面を迎えたが、シュートは枠を捉えなかった。

決めるべきところで決めないといけない。それはサッカーの世界でよく言われていることだが、浦和はその言葉の重みを痛感することになった。

文:神谷正明

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