本文へ移動

今日の試合速報

夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!
夏休みはJリーグに遊びに行こう! 全国で180,000名様ご招待!

J’s GOALニュース

一覧へ

【AFCチャンピオンズリーグ2013 広島 vs 浦項】プレビュー:熾烈な闘いが予想されるサバイバルマッチ。絶対に負けられない闘いは、まさに今。(13.04.02)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
さあ、どう闘う?
グループリーグ勝ち抜けのためには、もはや1敗もできない。もし負けても計算上はまだ可能性は残るが、相手の戦績に恵まれないと突破は難しい。しかし勝てばグループ3位に浮上し、2位チームとの勝点差は最大でも2。可能性は大きく広がってくる。

ここまでの森保一監督は、ACLには若い選手を積極的に起用してきた。例えばそれは岡本知剛であり、野津田岳人である。彼らの起用による成果は着実で、岡本は2戦目の北京国安戦で大きな自信を掴み、野津田は清水戦でビッグチャンスを何度も創っている。有望な若い選手たちに厳しい試合経験を積ませることで、選手層は少しずつではあるが厚みを増してきた。

ただ、明日の試合は、テレビ局のキャッチコピーではないが、「絶対に負けられない闘い」である。3年前とは重圧が違う中、指揮官がどういう判断を下すのか。アウェイの清水戦から中2日。週末にはJ1首位の横浜FMとの対戦を控えるなど、広島は5連戦の2戦目。4月下旬には、4試合中3試合がアウェイという大連戦が待っている。同じ選手たちをずっと使い続けることは、事実上不可能だと言っていい。
若い選手たちを起用するから勝てない、ということでもないだろう。たとえば2010年の対浦項戦では、3日前のリーグ戦(対新潟戦)の先発メンバーから7人を入れ替えて闘い、4-3で勝利。特に前半は、伸びやかで創造的なプレーを連発して前年度のアジア王者に輝いた浦項を圧倒して3点を奪取するなど、実に楽しい闘いを見せつけた。

確かに広島はACL敗退が既に決定し、それほどのプレッシャーはなかった。だが浦項は、ラウンド16をホームで闘うために主力を揃えて、必勝の構えで臨んできた。それだけに、この戦いに勝利した価値は重い。
「伸び伸びとできれば、攻撃は通用する」と語ったのは、この試合で先制点の基点となった石川大徳である。
「アウェイでの浦項は、ウチのトップチームが何もできないほど、強烈な戦いを見せていた。だけどホームでは、ウチの若い選手が積極的にやれましたからね。アグレッシブに闘えば相手も困るはずだし、メリハリの利いた試合運びができれば、闘えると思います」
また、3年前の試合でボランチを務めた岡本も「相手のハイプレスに対してビビらずにボールを前に運べれば闘える。プレスに来ればウチのシャドーのところは空くだろうし、そこを使えればいい」と自信を示す。二人とも今季のACLには全試合出場。広島がやれたこと、やれなかったことを実感した上での言葉だ。2敗したとはいえ、その内容からある種の手応えはつかんでいる。

浦項にしても、グループリーグ突破のためには、アウェイとはいえ広島戦は勝利が欲しいところだろう。ここまで稼いだ勝点は2ポイント、負ければグループ最下位に沈んでしまう。もちろん、アウェイでの勝点1ならOKという考え方もできるだろうが、勝てば広島の可能性を限りなく奪うことができる。「かつて自分がゴールを決めたこのスタジアム(広島広域公園陸上競技場)で、今度は我々の選手たちがゴールを決めて勝利したい」とファン ソンホン監督も意気込んでいるように、浦項もACL初勝利が欲しいはずだ。

Kリーグクラシック(1部リーグ)での浦項は好調である。3月30日に行われた第4節でも2-1で全南に勝利。3勝1分と無敗を続け、現在首位を快走中だ。資金的な問題から外国人選手を全員放出し、選手層に不安を抱えていたはずだが、サッカーはやはり「足し算引き算」では計れないということだろう。

Kリーグ4試合で9得点をたたき出している浦項の攻撃は、高さとスピードが特長だ。かつて仙台でプレーした経験を持つFWパク ソンホは193センチの長身。他にもFWコ ムヨルが185センチ、DFキム ウォンイルが184センチ、DFキム グァンソクが180センチと、高さのある選手たちがズラリ。フィジカルも強く、スピードもあるタレントたちが仕掛けるハイプレスは、Jリーグではなかなか体験できないタフさがある。その中で「韓国のカカ」と呼ばれるファン ジンソンのドリブルやスルーパスが、大きなアクセントとして存在している。間違いなく、強いチームである。

そこで冒頭の言葉である。さあ、どう戦うか。清水戦でケガから復帰し、見事な活躍を見せた高萩洋次郎とミキッチは、どう絡んでくるか。2得点2アシストと清水戦の全得点を演出した佐藤寿人の勢いが、チームを推進するか。3年前同様、若い選手たちが伸びやかな躍動を見せて驚きを与えるか。グループリーグ突破に向けては勝利が必要とされるプレッシャーの中で、広島がJ1王者としての誇りをかけて闘う浦項とのサバイバル決戦。絶対に見逃せない。

以上

2013.04.01 Reported by 中野和也
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/07/25(木) 12:00 Jリーグ審判レポート(シンレポ!)ホイッスル #5「24‐25 競技規則改正 8月からこう変わる!」