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スルガ銀行チャンピオンシップ2016

2016/8/11(木)02:00

その差は紙一重。ゆえに光ったコロンビアの古豪の勝負強さ【レポート】

前半は押し気味に進めた鹿島だったが、流れを失った後半に失点し0-1で敗れた
前半は押し気味に進めた鹿島だったが、流れを失った後半に失点し0-1で敗れた

立ち上がりから攻勢を仕掛けたのは、鹿島だった。開始10分、FKの流れから山本 脩斗がポスト直撃のシュートを放つと、12分には西 大伍のクロスに金崎 夢生が頭で合わせて、インデペンディエンテ・サンタフェゴールを襲う。さらに19分には中村 充孝のスルーパスに抜け出した金崎が決定的な場面に持ち込んだものの、シュートはサンタフェの守護神、ロビンソン サパタに阻まれてしまう。押し込みながらもゴールを奪えないもどかしい展開が続いたが、一方で相手にもほとんどチャンスを与えておらず、鹿島にとっては危なげない前半だった。

ところが後半に入ると、守備のバランスを修正したサンタフェに流れが傾いていく。前半、あれだけチャンスを作っていた鹿島の勢いがピタリと止まり、逆にセカンドボールを拾えるようになったサンタフェがボールを保持する時間が増えていく。押し込まれた鹿島は70分以降、交代カードを次々と切り、状況打破を試みるも、一度失った流れを取り戻すことができず、79分にセットプレーからウンベルト オソリオ ボテージョに完璧なヘッドを叩き込まれ、ついに1点のビハインドを負ってしまった。

鹿島にとって悔やまれるのは、失点直後に訪れたPKのチャンスを決められなかったこと。金崎のキックがサパタに止められた瞬間、すでに勝負は決していたかもしれない。終了間際の決定機もサパタの好セーブにあい、ついにゴールを決められないままタイムアップの笛を聞いた。

リーグ戦で苦戦が続く鹿島は、過去2戦2勝と相性の良いこの大会でも勝利を手にすることができなかった。「内容的には良くなっているとは思いますが、なかなか得点につながらず、ちょっとしたミスから失点してしまっている」と石井 正忠監督が振り返ったように、わずかなディティールの差が勝敗を分ける原因となった。

一方、コロンビア勢として初となるスルガ銀行チャンピオンシップのタイトルを獲得したサンタフェは、立ち上がりこそ隙を見せたものの、コパ・スダメリカーナを制した要因となった守備は前評判に違わぬ安定性を示し、最後まで堅守を保ち続けた。「鹿島はチャンスをモノにできず、我々はそれをモノにした。その差だけだったと思います」とキャプテンのオマル ペレスが言うように、まさに両者の実力差は紙一重。それゆえに、サンタフェの勝負強さが光る一戦だった。

[ 文:原山 裕平 ]

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