もちろん、機械を使って植えるのではなく、昔ながらの手植え。田んぼの所有者の方が、苗を植えやすいように予め田んぼに碁盤の目にラインを引いてくれていましたが、初めて田んぼに入る参加者は、ぬかるんだ田んぼに予想以上に足を取られて大苦戦。地元出身の小池選手は「楽しかったけれど、これを仕事としてやるのは大変。稲刈りまで稲の成長を見守るのは大変だと思います」と話した。佐久間GMは「クラブの地域貢献とスポーツ振興事業は繋がります。食育で子どもの健全な成長に貢献できれば嬉しいし、その子どもたちがいろいろなスポーツに親しんで活躍するようになってくれればいい」と考えています。
山梨県米穀の方によると、「食育の田んぼ」と名づけられた約300坪の田んぼの収穫予定量は約500キロで、8~10俵になるとのこと。田植えの前には、山梨県米穀の倉庫を見学して担当の方からお米にまつわる様々な話を聞くことができました。昔は日本人(大人)一人当たりの年間の米の消費量は120キロを超えていたそうだが、今は60キロ。それに伴い、生産量も減って休耕田が増えていますが、「食料自給率を上げるには、米の消費量を上げることが一番。温暖化が危惧されていますが、水田が増えることで地域の自然環境をよくする効果もある」と山梨県米穀の関係者の方は話します。
このイベントは、「あしたのヒカリ」の商品開発がきっかけとなって開催されましたが、参加した子どもたちからは「稲を均一に植えるのが難しかった。これからはお米をこぼさないように大切に食べようと思いました」という感想を聞くことができました。また、「いつものイベントより、田植えは選手と触れ合う時間が多くて楽しかった」という父兄の声もあり、初めてのイベントは大成功に終わりました。次回は、秋に同じ参加者で稲刈りが行われる予定になっています。