J1&J2クラブの戦力を徹底分析
讃岐カマタマーレ讃岐
真価が問われる2年目。的確な補強と堅守で自動残留を目指す
今季のみどころ
Jリーグ元年となった昨季は開幕7連敗を喫するなど苦しい戦いが続いたが、リーグ戦後半に入ると堅い守りからのカウンターが決まる場面も多くなり、試合を重ねるごとに磨きがかかっていった。結果的には21位に終わりJ2・J3入れ替え戦に回ったが、その戦いでも『堅守速攻』を最後まで続け、見事J2の座を守り切った。
今季の戦いも、そのスタイルが軸となる。守りでは高い位置でのプレスやセカンドボールへの素早い反応、攻撃ではサイドを起点としたカウンターなどシンプルかつ選手個々の連携がカギとなる。トレーニング中には北野誠監督が「思い出せ!」と選手にゲキを飛ばすなど、少しずつその精度を高めることに力を注いでいる。
戦力補強では昨季5点を上げた沼田圭悟を完全移籍で獲得し、エブソンの残留も決定。また今季からキャプテンに就任した木島良輔、ゲームメークの中心となる山本翔平や岡村和哉も残るなど大幅な戦力ダウンなかった。
一方で新戦力に目を向ければ、GKには経験豊富な清水健太、中盤にはドリブルに定評がある仲間隼人や、ボランチながら運動量豊富な永田亮太が加わった。さらにFWは兄・良輔と3年ぶりに同じチームとなった木島徹也など、課題となっている得点力アップに向けて速さと突破力を備えた選手が揃った。
2月4日に行われた新体制発表会見では「目標は20位以上、勝点50」と意気込みを語った北野監督。J2残留に向け、真価が問われるシーズンとなるだろう。
以上
Reported by 榑谷篤史
開幕時の予想布陣
ベースは昨季と同じ4-4-2。攻撃面では高い位置でボールを奪い、そこから一気にカウンターを仕掛けられるか。守備面ではセットプレーからの失点を減らし、試合終了まで意思統一や連携が保てるかが重要となる。もちろん対戦相手によってフォーメーションや選手起用を変える可能性も十分あるが、攻守の基本的な部分は大きく変わらないだろう。
GKは、山形から完全移籍で加入した清水健太が有力。高いセーブ力ももちろんだが、トレーニングマッチでは的確なコーチングも見せており、選手からの信頼も厚い。
DFでは、昨季急成長を見せた藤井航大とエブソンのセンターバック2人が中心となる。左サイドバックには突破力のある小澤雄希、右には藤井と同様に昨季大きく成長を遂げた武田有祐が基本と思われる。さらにシュート能力が高い沼田圭悟や新加入の高橋祐治、さらに野口遼太なども控える。
中盤はチャンスメーカーの山本翔平と攻撃参加が魅力の永田亮太、さらに岡村和哉や高木和正と、北野誠監督の目指すサッカーを熟知したメンバーが多く、攻守ともに厚みを増した。両サイドでは、ドリブルで突破できる仲間隼人とアンドレアが攻撃の起点となっており、その活躍に期待が集まる。
前線では、うまさと速さを兼ね備えた木島良輔と、フリーキックでの得点も期待できる高橋泰のベテランコンビがスタメン濃厚。ただ2人とも90分間を通しての出場は考えにくく、我那覇和樹や新加入の木島徹也、若手の福家勇輝などとの交代のタイミングや采配もポイントになりそうだ。
以上
Reported by 榑谷篤史