J1&J2クラブの戦力を徹底分析
G大阪ガンバ大阪
昨季『3冠』を実現した戦いをベースに、今季目指すは『6冠』
今季のみどころ
J1復帰イヤーに『3冠』という偉業を達成した昨季の戦いをベースに、「質と量、精度の追求」を掲げる今季。3年目の指揮を執る長谷川健太監督の下、G大阪は『FUJI XEROX SUPER CUP』に始まる『6冠』(J1リーグ戦、ヤマザキナビスコカップ、天皇杯、AFCチャンピオンズリーグ、FUJI XEROX SUPER CUP、スルガ銀行チャンピオンシップ)を目指してスタートを切った。
日本代表のMF遠藤保仁、今野泰幸を始め、昨季の『Jリーグアウォーズ』でベストイレブンに初選出されたFW宇佐美貴史やパトリックら主軸となる顔ぶれに変化はない。そこへ、さらに新戦力としてFW赤嶺真吾、MF小椋祥平、2年ぶりのG大阪復帰となるGK藤ヶ谷陽介をピンポイントで補強。3年ぶりのAFCチャンピオンズリーグを戦う今季も、『3冠』の原動力となったチーム全体の『総合力』を合言葉に、層の厚さをもって全タイトルを狙いにいく。
「昨季もそうであったように、チーム内の競争力が高まれば、より強いチーム力を備えることができる。昨季の戦いをベースにしながら、その質・精度をより高めることを意識しつつチーム一丸となって戦いたい」(長谷川監督)。
注目はエースの宇佐美。昨季は開幕直前のケガで出遅れたものの、4月末に戦列復帰を果たしてからは、全大会をトータルするとトップの21ゴールを挙げている。今季、スタートから万全のコンディションで臨むことができれば、本人が目標に掲げる得点王も十分、実現可能だろう。加えて、その宇佐美に牽引され、安定した攻撃力を発揮できれば、守備の大崩れは考えられない。チームの生命線でもあるボランチを軸に、攻守にバランスのとれた安定した戦いで目標に近づけるはずだ。
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Reported by 高村美砂
開幕時の予想布陣
昨季の戦いをベースに先発メンバーを予想したが、各ポジション争いは熾烈。前線は宇佐美貴史、パトリックの2トップに加え、昨季終盤あたりからフィットしてきたリンスや新加入・赤嶺真吾のコンディションも良く、様々な組み合わせが楽しめそう。
また2列目も相変わらずの激戦区で、倉田秋、阿部浩之以外にも大森晃太郎や二川孝広、前出のリンスの2列目起用も考えられる。ボランチは基本的に、日本代表コンビが預かるはずだが、経験豊富な明神智和、小椋祥平のほかに、状況によっては倉田のボランチ起用も可能性大。近年は前線でのプレーが定着した倉田だが、もともとはボランチの選手で、ここ数年も何度かボランチでプレーしていることから不安はないだろう。
守備陣も競争は熾烈。まずセンターバックは岩下敬輔、丹羽大輝に加え、昨季前半はレギュラーポジションをものにしていた西野貴治や、出場した試合では必ず安定したパフォーマンスを示していた金正也らも待ち受ける。
またサイドバックについては昨季も激しいポジション争いを繰り広げたオ ジェソクと米倉恒貴、藤春廣輝の3選手に加え、ユース出身のルーキーFW平尾壮の右サイドバックへのコンバートも。
GKは、G大阪でのキャリアも長い藤ヶ谷陽介が再加入となったが、昨季の安定したパフォーマンスからも正GKの座は引き続き日本代表の東口順昭が守ることになりそうだ。
彼らに加え、ユースからの新加入選手や第2種登録選手のMF堂安律らも宮崎キャンプで存在感を発揮しており、その台頭も楽しみ。開幕までのアピール次第で意外な抜擢もありそうだ。
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Reported by 高村美砂