7月6日、ヴィッセル神戸に加入が決まっていた元ドイツ代表のFWルーカス ポドルスキが、ついに来日した。
早朝便で関西国際空港に到着したポドルスキは、そのままチャーター便に搭乗して神戸空港に降り立つ。訪れた1000人近くのサポーターの歓迎を受けると、気軽にサインに応じるなど、さっそくファンの心をつかんだ。
市内のホテルで開かれた記者会見に臨んだポドルスキは、「こんにちは、ポドルスキです」と、日本語であいさつ。続いて同席した三木谷 浩史会長が「世界を代表するFWのルーカス ポドルスキ選手を迎えることができて大変うれしく思っています。ヴィッセル神戸、Jリーグに新しい風を吹き込んでくれることを期待しています」と歓迎の意を述べた。
質疑応答では、神戸入りの経緯や、日本の生活で楽しみにしていることなどを、次のように語っている。
――神戸を移籍先に選んだ理由は?
「家族会議をして決めました。三木谷会長から熱烈なオファーをいただいたのも理由のひとつです。神戸のことをインターネットでいろいろ調べ、大変気に入りましたので、来ることに決めました」
――神戸の印象とサポーターの歓迎ぶりについて。
「たくさんの方に迎えていただき大変誇りに思っています。日本は空港も清潔で、なにもかもがきちんと整っているので、良い気分で到着しました。これから2年半、日本にいることになりますが、サッカーだけでなく、日本の文化を学んだり、経験したいと思っています」
――神戸での生活で楽しみにしていることは?
「まだ着いたばかりなので、なにも分からないですけど、神戸牛が有名ですので、ぜひ食べてみたいと思います」
――Jリーグの印象は?
「あまりよくわからないですが、Jリーグはアジアで一番のリーグなのは知っています。これから盛り立てていこうと決意しています」
――Jリーグでプレーするうえで楽しみなことは?
「いろいろありますけど、まずはチームメイトとのトレーニングを楽しみにしています。初めての試合も楽しみですし、他にも旅をしたり、神戸の街を見たりすることも楽しみにしています」
――日本の子どもたちに伝えたいことは?
「ドイツに行ってください。それは冗談ですが、子どもと一緒にサッカーするのが好きだし、教えるのも好き。可能であれば、日本でできればいいですけど、良いシステムを作り出せれば子どもの才能を引き出すこともできますし、才能のある子を見つけることもできる。最後は自分自身の問題になってくるので、しっかりと練習することが大事ですね」
――日本でプレーすることにプレッシャーを感じている?
「プレッシャーには慣れているので、心配はしていません。チームメイトがサポートしてくれることを願っています」
――かつて一緒にプレーしていた選手のなかにJリーグ経験者もいるが、彼らとJリーグについてなにか話をしたか?
「知っている選手はいます。槙野(智章)選手はケルンで一緒でしたし、とても面白い選手でした。対戦するのを楽しみにしています。ほかにも何人か知っている選手はいますが、(Jリーグのことを知るのは)来週からトレーニングをはじめ、様子を見ながらですね」
――日本のファンにどういう部分を見てもらいたいか?
「ファンの方には、練習してきたことを見せられればいいと思います。これまでの経験をチームに還元することも大切だと思っています。もちろん、なるべきたくさんのゴールを見せたいですし、なによりサッカーを楽しんでプレーしているところを見てもらいたい」
最後に意気込みを問われたポドルスキは、「今から神戸牛を食べに行きます」と宣言し、会場の笑いを誘った。
その後の写真撮影では背番号10のユニホーム姿を披露。用意されたケーキを記者に食べさせるなど、サービス精神旺盛な気さくなキャラクターをさっそく披露していた。
気になるJリーグデビューは、登録ウインドーが開く21日以降。早ければ29日に行われる明治安田生命J1リーグ 第19節の大宮アルディージャ戦で、「ポルディ」の雄姿が見られることになるかもしれない。